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色々出る友人の家に遊びに行った時のこと。
部屋でまったり漫画を読んでいると、廊下を「たったったった」と子供の足音が駆けてきて、ガチャガチャとノブが回った。

俺は友人宅に小さい子がいないのは知っていたので、親戚の子供でも来たのか?と思ったが、ドアを開けることはせず「たったったった」と廊下の向こうに行った。
いまのだれ、と友人に声をかけても、漫画に集中していて「ん~…、うん」と生返事。
しばらくしてまた「たったったった」と足音が来て、ノブが回る。
あー、背が足りなくてドアを開けられないのか、と思いついた俺が開けてやろうと手を伸ばすと、
「開けたらいかぁーーーーん!!!」
友人に突如青筋を立てて怒られた。

いったいなんなのかと問いただすと、「よく出るんよ」の一言…。
叫んだ時の友人の顔が怖かったと言う話。

その2。どうしても部屋に入りたい彼が手法をかえてきた。

当時、恥ずかしながら今でいうDQNだった我々は、よく深夜に家を抜け出てふらついていた。
友人の部屋は二階にあって、塀と屋根づたいに上り下りすることができる。
深夜に俺が友人の部屋へ行くときは、友人が寝ていようがなにしていようが窓から勝手に入っていた。

ある夜、友人がうつらうつらしていると、部屋の窓に小石でもぶつけられたような「コツン」と言う音がした。

それが何度も続き、あー俺が遊びに来たのか、窓を開けろってことかな。と思ったらしい。
でも眠くてめんどくさかった友人は、そのうち勝手に入ってくるだろうと動くことはしなかった。

しばらくして携帯が鳴り、案の定俺からの着信だった。

「入ってきてええよ」と俺の声を待たずに発言する友人。
「はぁ!?」俺は俺で、いきなり意味不明のことを言われて不愉快に。
「だから入って来いって!」おれの不機嫌な声にむかついたのか、友人の口調も荒くなった。
実は俺が電話を掛けたのは、まだ自宅にいるとき。

友人の窓に下から石をぶつけるようなことはしてないのだ。
かみ合わない会話が続いた後にそのことを告げると、
「じゃあそんとき窓開けたらどうなってたんや!」と逆切れされた。

ものぐさが危険を遠ざけることもあるんだね、と言う話。