遍路の始まり。1200年ほど前、伊予(愛媛)に衛門三郎というタチの悪い領主がいた。
ある時、旅の僧が施しを乞うたが邪険にして僧の托鉢の鉢を8つに割った挙句追い返してしまった。
その年以降、1年ごとに衛門三郎の8人の子供が一人ずつ死んでしまい、
衛門三郎はその僧が弘法大師こと空海で、これは空海にした報いだと悟った。
そして衛門三郎は財産を近隣に配って、身一つのまま八十八ケ所参りを始め、
何回かまわってるうちにとうとう力尽きた。
すると前に空海の姿が現れ、
「お前の罪はゆるされた。どこの家でも生まれ変われるぞ」
と言ったため、それでは伊予の領主である河野家に生まれ変わりたい、と願い、衛門三郎は死んでしまった。
翌年、伊予の領主河野家に男子が生まれ、その手を見ると「衛門三郎」と書いた石が握られていた。
コメントする