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私は、夏休み中は毎日昼寝をすることが日課となっていました。 
しかし、その日はなかなか寝付けなく、ベッドでゴロゴロしていました。 
30分ほどたったでしょうか、だんだん眠たくなり、うとうとしていると、ふと横に気配を感じました。 

『何か』が上から覗き込んでいるようです。
「あぁ、また妹のイタズラか…。」と思い、放っておいたのですが、何分たってもその場を離れません。 
それどころか、その『何か』の鼻息?がどんどん荒くなってきて、上からずっとハスハス聞こえてきます。 

「気持ち悪いなぁ…さっさと自分の部屋に戻ってくれよ…騙されたふりして早く帰ってもらおう」 

と考えていると、突然、その『何か』が私の顔に顔を近づけてきたのです。 

ゆっくり、ゆっくりとその生暖かい息を吐く『何か』が私の顔に近づいてきます。 
何故か目が開けられません。 

そこでようやく私はこれは妹じゃない!と気付きました。

私の顔とその『何か』の顔がもうぶつかる寸前の所で、私は顔を横に思い切りそむけ、バッと起き上がって「誰だ!!勝手に入ってくんな!!」と叫びました。 

しかし、そこには誰もいませんでした。 
あれほど長く感じた時間も、たった数分しかたっていません。 
それどころかリビングからは楽しそうなテレビの音が聞こえてきます。 

さっきまでは聞こえていなかったのに。 

恐ろしくなり、急いでリビングでテレビを見ている妹の所へ行き、妹に聞きました。 

「さっき俺の部屋に入ってきたか!?」 

「うん、ついさっきドアを少し開けてチラッと覗いたけど、お兄ちゃん静かに眠っていたよね??え?私は一時間くらい前からここでテレビ見てたよ?」 

鳥肌立ちまくりで、その日はもう寝られませんでした