GAPAKU3298_TP_V

20年くらい前の話。 

当時、新卒で入った会社で頑張ってた。 
周りにも恵まれていたと思う。 

ある日、『物語り』が降ってきた。言葉通りの、降ってきた。 

最初は、夢、だった。軽く、あらすじみたいな。 
で、ある日の私が休みの日に、『ドカン』と。 

それは、とんでもないストーリーで・・・ 
完全に主人公の気持ちになって、境遇に泣いた。 

それは、あまりにあまりの体験だったので 
時々、メモ書きした。 
仕事中にも、エピソードが下りてきて 
完全に仕事に支障をきたした。 

上司は、病院にいけ、と言った。 
私は、と言うと。 
完全に物語りに囚われていてどうしていいか、分らない状態。 
友達に、物語りが降ってくるというと、みんな離れていった。 
そして、飯田譲二の『盗作』を読んだ。 
ずっと、鳥肌がたってた。 

今は、結婚して、子どもがいてパートをしている。 
普通に、暮らしている、と思う。 

で、1週間くらい前から 
また、『物語り』が降ってきている。 

正直、気が狂いそう。