857 : 788[sage] 投稿日:2010/11/28(日) 03:18:18 ID:BvY8oUEw0 [3/3回(PC)]
・おばけの話 
おばけというより生霊。 

小2の頃、入院してた父方の祖母がいよいよ危ないということになって、 
通夜や葬式の手伝いが始まると母ちゃんは忙しくなるからと、 
母方の祖母を呼んで俺の面倒を見てもらうことになった。 
取り急ぎ母方の祖母を車で向かえに行くことになり、夜9時頃 
母親の運転する車で出発した。途中、バス停の横を通ったんだけど、そこに 
立ってた人が入院してるはずの父方の祖母だった。 
見間違うはずはなかった。時は80年代半ばで、 
毎日着物を着ているのは父方の祖母くらいだったし、腰の曲がり加減や 
めがね、表情すべてがそのものだった。特徴的な金色と黒の古い巾着袋を 
いつも持ち歩いていたんだけど、まさにそれを手に持って、後部座席の俺を 
さみしそうに見ていた。あっあっ、、俺は母ちゃんに知らせようとしたけど 
びっくりしすぎて声が出なかった。心臓がバクバクしてたのを覚えてる。 
祖母を向かえて、その帰りもう一度バス停の前を通ったのだが、たった10分 
程度の間なのにもうそこには誰もいなかった。そして、バス停は暗闇の中で 
たとえ手前に人が立ってても車のライトに照らされた瞬間しか見えないだろうと思った。 
でも行きの時は車が通り過ぎた後まで足先から頭までばっちり見え続けたんだよ! 
入院している祖母は夜中に死んだ。 
100歩譲って見間違いだとしても、田舎だからあの時間にバスなどなく、 
周りは田んぼだらけで、バス待ってるなんて絶対おかしいんだよなぁ。