3 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2009/07/18(土) 04:17:07 ID:i6FPzj640 [1/1回(PC)]
数年前に俺の田舎で見たものの体験談、それに対する住人さんの見解を聞きたくて。
田舎自体が過疎化の中にあって人気が少なかったんだけど、
その中でも町外れの山中にある戦時遺跡(砲台跡)を見に行った。
その存在を知ったのは通りがかった道路脇に小さな看板と矢印があったからだけど、
それ以外には何もない。数十年その町で暮らしていても全く耳にしたことがなかった。
ヒマしてたこともあってそこに車を停めて、矢印の方向へ進んでみた。
しばらくは道の形を留めていたものの、段々倒木にふさがれたり丈の長い草に
埋もれたりして、道なき道となっていった。
辛うじて進行方向がわかったのは、ところどころにやはり矢印つきの看板があったから。
それほど見たかったわけでもないけど今更引き返すのも癪なので、10分ほど歩いたと思う。
ふと道端にワンカップのビンと、腐って乾燥した花束が置いてあるのが目に飛び込んできた。
なんだこれは、と思ってその上を見上げると、手が届くか届かないかぐらいのところに
木の枝があって、それにロープが結び付けられてあった。そのロープは途中で切れている。
ここに来るまでの道はほとんど人の手が入ってなかったのに、なんでこんなところに?
と思いながら先へ進もうかと思った瞬間、はっと気づいた。
誰かが首を吊った跡、と考えれば矛盾がないなと。自分の血の気が引いていくのがわかった。
それに気づいてからは一目散に走って引き返した。後で親に聞いたところ、そういえば
何年か前にそのあたりで首吊り死体が発見されていた、という。
だけど不思議なのは、そのロープってほったらかしにしておくものかなと。
供養のために発見後に誰かが訪れているのも確かなようだし、そういった痕跡をそのままに
しておくかな。
とにかく時期が違えば自分が第一発見者になっていたかもしれないと思うと、
後味の悪い体験だった。

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