223 名前:可愛い奥様 メール: 投稿日:2005/07/19(火) 14:36:36 

知り合いのデザイナーに聞いた話です。かなり昔の話だそうです。 

車を買って、好意を寄せていた女性を誘って夜のドライブに行った。 
彼女が海を見たいというので、近くにあった羽田付近の海まで行き、 
砂浜に並んで座って、車のライトで明かりをとって海を見ていたそうです。 
しばらくすると、沖で何かがうごめいているのに気付いた。 
目を凝らすと、明るいグレーの背広を着たサラリーマンがこっちに向かって歩いてくる。 
遠浅の海岸なので、そんなこともあるか、と彼女がいる手前、無理やり納得したけど、 
彼女が変だ、と言い出した。 
だんだんこっちに向かって歩いてきて、その全身がくっきり見えるのに、 
足元がいつまでたっても、海から出てこない、と言った。 
彼らに10メートルくらいの距離まで近づいてきているのだが、 
確かに海水は太股半ばあたり。 
遠浅だから、その距離だとふくらはぎくらいの深さのはずだそうだ。 
それに、海岸は広いのに、サラリーマンは明らかに彼らに向かって歩いてくる。 
表情はうつろで、カバンも持っていない。 
彼らはあわてて立ち上がると、全速力で車に乗り込み逃げたそうです。 

車を切り返すとき、デザイナーがちらっと海岸を見ると、 
そのサラリーマンは海へ戻っていくところだったそうです。