2015年10月

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    22 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/06/07(月) 23:57:09 ID:5wEx2dIH0 [4/5回(PC)]
    "アレ"がとうとうキレた。 
    「ガ…マンデ…キマセン…カオタベ…マス…カカカカカカオオオオタタタタタタタタベ…マススススス」 
    よっぽど旨そうだったのだろう。今までに無い物凄い勢いで黒い腕が球体に迫る。 
    その瞬間だった。 
    「駄目だって言ってるやろぉぉぉぅぅぅぅうううがぁあぁああぁあああああああ!!!!」 
    Iちゃんがいきなり般若のような形相になり、首が伸び、黒い手に噛み付いた。 
    「まじぃいぃいぃいいぃいんじゃぐらぁあぁあああ!!!うううぅううううげぇぇぇぇぇ!!!!!」 
    薬指と小指を噛み千切り、線路の近くの林に吐き捨てる。 
    それに当たった何本かの常葉樹がジュジュジュと嫌な音を立てて黒くなり、溶けていく。 
    Iちゃんも青筋を立て口から酸が溶けたような泡を吹き、黄色い液体を垂らしている。 
    十秒ほど睨みあった二体の化け物だったが 
    どうやら"アレ"の方が気迫負けしたらしく、伸ばしていた手を 
    シュルシュルと師匠の肩付近まで戻してから、沈黙した。 
    それを受けて、Iちゃんも首の長さを元に戻した。 
    俺は呆気に取られて、何がなんだか分からなかった。 
    「………」 
    元の表情に戻ったIちゃんが俺に向けて静かに口を開く。 
    「というわけだから、そいつをここに近づけないでね。困るから」 
    「……分かった。でも一般人に変なことしたら祓うからね(おかんが……いや、おかんでも…)」 
    Iちゃんはフッと少しだけ、寂しそうに笑うと、ズブズブと"球体"の中に引っ込んでいった。 
    俺はなんとか精一杯の強がりをしつつ、"アレ"が出っ放しの師匠を肩に背負って立ち去った。 
    帰り道、相当機嫌が悪かったらしいアレは 
    自販機の裏に潜む弱弱しい自爆霊やら何やらを、 
    俺に担がれたまま、長い腕を伸ばして手当たり次第喰いまくっていた。

     
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    18 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/06/07(月) 23:50:40 ID:5wEx2dIH0 [1/5回(PC)]

    登場人物 
    A→俺。一応主役。 
    Mさん→俺の師匠。"アレ"に憑かれている。俺の心の声では師匠。会話では(恥ずぃので)Mさんと呼んでいる 
    おかん→俺のおかん。つよい。便所スリッパで悪霊を祓う。 
    "アレ"→師匠に憑いてる怖い何か 

    自己責任で読んでください。一応警告したので始めます。 
    "球体" 

    わが町内の西端にある踏切には、俗に言う化け物が居る。 
    直径1メートル半くらいの人間の手足を纏めてできている濃い紫の球体状のもので、 
    踏切から2メートルほど上をフワフワと浮いている。 
    人を引き込んだりと害は無いと思うのだが、時々その球体が大きくなることがある。 
    おかんも「あの球は何か分からん」と言って、いつも不思議がっている。 

    師匠は基本的にこの踏切を通りたがらない。 
    近づくと否応無しに例の"アレ"が出てくるからだ。 
    一度見たことがあるが、準備動作なしでいきなり黒い腕を長く伸ばし、 
    球体の左半分をもぎ取ると、それをモシャモシャと食べていた。 
    「これ以上こいつに成長されてもたまらんからなぁ」とは師匠の言葉である。 
    半月のようにもがれたそれは、すぐに球状に再構成されて 
    一回り小さくなったが、またフワフワと浮んでいた。 

    話は変わるが、轢死体は時々身体のパーツがどんなに捜しても足りないことがあるらしい。 
    それは大体、手や足などのもげやすく飛びやすい、細く軽い部分だが 
    時々、首から上が無いものがある。 
    どんなに周囲を捜しても頭が丸ごと無いのである。

     
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    5 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/06/06(日) 21:30:54 ID:9Oh+BHxc0 [3/6回(PC)]
    「術者がうまいこと"人形"だとばれない様にサポートしてやれば、どんどん奴らは人らしくなる、 
     腹が減ったりとか、買い物したりとかな。最終的には自主的に人間社会に溶け込んでいくわけよ。 
     その積み重ねで長年"人"としての認知を得てきたクラスになると 
     例えばMRI撮られても"人形"だとわかんねーやつもいるのさ」 
    「はいはい。何となく知ってますよー。前置きまだ終わらないんですか」 
    俺はチョコパフェに刺さっていたポッキーをカリカリと齧る。 
    「せっかくだし、もうちょい付き合えよ。 
     話が変わるが、今の日本ってさ。正確かしらんけど、ニートが100万人も居るんだよな」 
    「らしいですよねー」 
    「まあ、こいつら毎年3万人の自殺者というか戦死者が出る、戦場日本のある意味予備役みたいなもんだ。 
     大部分はいつか戦いに駆り出される。中には立場を利用して力を貯めてる奴も居るだろうし、 
     何もして無い奴も多いだろう。閑古鳥鳴く零細自営の俺も似たようなもんさ。 
     でな、そのニートなんだが、その内の何割かは家からまったく出られない引き篭もりなわけだ。 
     引き篭もりまでいくと少し事情が異なってくる。 
     余談になるが、軽いところでは神経症や、酷い場合は分かり辛い重度障害があることも多い」 
    「うんうん。まあ最近知られてきてますよね。ってか話しなげぇ。本題マダー」

     
    【自分のこと人間だって思い込んでる、人形の話  後編】の続きを読む

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    3 : ◆7QPLwJZR/Ypf [sage] 投稿日:2010/06/06(日) 21:26:19 ID:9Oh+BHxc0 [1/6回(PC)]
    "与太話" 

    「なーA」 
    「なんすかMさん」 
    「自分のこと人間だって思い込んでる、人形の話って知ってるか」 
    「あー有名なやつですね」 
    「ネットとかでもあるわな。夫を失った奥さんが、夫の代わりに人形を大事にしてたらってやつ」 
    いつものことながら大の大人二人が、午後も早くからファミレスで 
    チョコパフェを食いながら駄弁っていた。外では蝉が五月蝿い。 
    「まーよくある話よ。人の形をしたものには魂が宿りやすい」 
    「でもMさん、あの話って"常識"のちょっと隣にあるから面白いんですよね」 
    「まあな。仮にその人形がバリバリ動いていたとしても、奥さんの前とかだけだからな」 
    「話では、寺社で焼かれる前に頑張ってこっそり逃げようと動いてたのを、見つけてビックリみたいな。 
     で、焼かれてるときに怖くて叫んでいるのを聞いて、さらにビックリみたいな」 
    「そうそう。あ、ちょっとトイレ行ってくるわ」 
    俺も飲み物がなくなったので、ドリンクバーにお茶を入れに行く。 
    五分くらいボーッとしていると師匠が戻ってきた。

     
    【自分のこと人間だって思い込んでる、人形の話  前篇】の続きを読む

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    716 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/09/05(日) 06:50:48 ID:aCxY+YFTO [1/3回(携帯)]
    私は高校生くらいまでよく金縛りになっていました。 
    金縛りは睡眠前に急に『ガクッっ』って動けなくなるタイプで 
    (麻酔を打たれたみたいにいきなり現実から夢の世界にいっちゃう感じ) 

    小さい頃はそれが怖くて酷い時は寝付くまで3時間くらいかかったりもしていました。 

    少し大きくなってから本やテレビで(金縛りは霊的なモノじゃなくて疲れてる時とか脳だけ眠ってる状態) 

    って知ってからあまり意識はしなくなりましたが・・・ 

     
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    714 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2010/09/05(日) 06:17:56 ID:psVTnsqMO [1/2回(携帯)]
    小4の時、インスタントカメラで何枚か自分の顔を撮って(当時○○市防衛軍的な遊びが流行ってて身分証みたいなのを作るのに顔の写真を)、2枚目だったか3枚目に俺の顔とはまったく別人の顔がはっきりドアップで写ってた(俺はあんなに顔を近づけてない) 
    目は濁った白(黒い部分がない)顔色は緑っぽい(腐ってるっぽい?) 
    輪郭も髪型も俺とは別人 
    カメラの故障とか見間違いなんてレベルじゃなかった 
    時々、テレビでやってる心霊写真特集が胡散臭く見えるほどだったよ。 
    怖くてすぐに机の引き出しに閉まってその日の夕方に友達に来てもらって一緒に見たが何の変哲もなくなってた 
    写ってるのは俺の顔 
    今でもはっきり覚えてるよ。 
    思い出しただけで鳥肌が立つ 
    因みに何枚も撮影したのは中々うまく撮れなかったからな

     
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    679 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2010/08/28(土) 17:52:05 ID:VBCMV2eJ0 [1/4回(PC)]
    俺は本当にビビりです・・・でも自分に起きたトラウマを 
    夢ってなんども夢の中で目覚めたりするよな・・・ 

    その日は怖いテレビ番組を見てしまいあまり寝れなかったんだ 
    だから目を開けあり、閉めたりしてて速く眠りたいとか思っていた 
    自分はあまり霊感なんてものはなかった 
    しばらくしてなんか押し入れの隙間が目の前にあったんでずっと見つめていたんだ 
    なぜかはわからないでも、その4cm程度の隙間をぼー・・・っと 
    するといきなり手がバンっ!っと押し入れのむこうから開こうとしていた 
    俺は我に返り足で押し入れを抑えた。手で押さえると何だか持って行かれそうな気がしていた 
    ガタガタガタと押し入れは激しく動き、俺は怖くて怖くてどうしていいかわからなかった 
    そしてスっ・・・と手が引き、俺は安心した勇気を出して素早く電気をつけ、恐怖を間際らした 

     
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    674 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/08/23(月) 23:22:34 ID:KCfuSe6W0 [1/2回(PC)]
    海外在住者なんで居住地から 

    1999年6月 台北市萬華区石牌路1段166巷7号3F(西寧南路沿い) 
    の室内で行方不明の女子高生がミイラ化した遺体が発見された。 
    女子高生は惨殺され放置されていた。 

    ところがそれ以外に大変な事がわかってきた。 この建物こそ萬華地区でも有名な 
    「死亡アパート」だったのだ。 事件はこのアパートが建った頃にさかのぼる。 

    1年目に引っ越して来たばかりの1階の住人2人が交通事故死 
    腸が破裂する無残な死に方だったという。 

    その後4階に住む夫婦の部屋から火災が発生、逃げられずに死亡した。 
    続いて1階の2軒の店の主人がそれぞれ変死。 
    2年目にはまたも1階の住人2名が車を運転中、中央分離帯に激突死亡。 

    続いて2階に住む女性がこの建物から飛び降り自殺、頭蓋骨破裂で即死。 
    程無く3階に住む女性が謎の言葉を発した翌日変死。 
    その後2階に住む男性、トラックにはねられ即死。 

    続いて4階に住む女性が焼身自殺。 
    3年目に4階に住む児童が4階から転落大怪我 
    続いて2階に住む男性が変死 

    その後この建物に入った男性が発狂変死。 
    続いて4階の住人が変死。 
    程無く3階の住民が変死。 
    程無く同じ3階の住民が車にはねられ即死。 
    その後も変死、自殺の続く建物で 女性はそこで殺されていた。 

    恐ろしい怪奇談や恐怖体験は語り尽くせぬほど有るという。 付近の住民が 
    「死亡アパート」と呼び物凄く怖がっている建物、台北市萬華区石牌路のマンション。

     
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    628 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/08/18(水) 11:06:21 ID:tY56VQu6O [1/2回(携帯)]
    13年前、当時まだ学生だった私がいつも通りに学校で授業を受けていると、事務局の職員が教室に来て教師に何かのメモを渡し、二言三言言葉を交わして帰っていった。 
    私は教師に廊下に出るように言われた。嫌な予感がした。これが虫の知らせという物だろうか。 
    教師は私に事務局から渡されたメモを見せ、早く帰るように促した。メモには「○○の祖母が亡くなった」とだけ書かれていた。 

    電車とバスを乗り継ぎ、家に着いた。 
    家の前は路上駐車だらけ。知らせを聞いた親戚達が一足先に集まったんだろう。 
    祖母が死んだという実感もまだ湧かないまま、親戚との挨拶の言葉だけを頭の中で繰り返しながら、玄関のドアを開けた。 

    ドアを開けた瞬間に感じた強烈な違和感で、家の中に入ろうとした足が止まる。違和感の正体に気がついた時、情けない事に腰が抜けそうになった。 

    人が慌ただしく行き交う狭い廊下の先から、祖母が這いずりながらこちらに向かって来ている。 
    生前、長年続けてきた畑仕事がたたり、祖母は満足に歩けなくなっていた。だからと言って、死んでまでリングの貞子みたいに這って来なくても良いだろう。ビジュアルが怖すぎる。 
    祖母はついに、固まって動けなくなってしまった私の所までたどり着き、口を開いた。 

    「…お祖父ちゃん死んじゃったよぅ…」 

    家族のミスか事務局のミスか分からないが、祖父が死んだはずなのに祖母が死んだことになって私に伝わったみたいです。 

    本当にあった、私だけが怖かった話。

     
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    619 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/08/17(火) 03:21:06 ID:HzbJtEtcO [1/2回(携帯)]
    親父から聞いた話。親父が大学生の時に体験した、もう30年以上前の話。 

    親父が大学生で一人暮らしのためにアパート探してるとき、 
    安くて良さそうなアパートを見つけたらしい。 
    でも、同じ階の他の部屋よりやたら安い部屋があって、 
    当然親父も「なんでこの部屋だけこんなに安いんですか?」って大家に聞いたら 
    「前の住人の女が犬を飼ってて、部屋に犬の臭いが染み付いたから」他の部屋より安いと言われて 
    犬の臭いくらいならいいか、と親父も納得してその部屋を借りたんだと。

     
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