悲しい話


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    暗闇の中に誰かがいる・・・ 

    あれは・・・そう、あれは宿を教えてくれた老婆だ・・・間違いない・・・ 

    次第に老婆が近づいてくる・・・なんだ? 自分に何か用なのか・・・? 
    老婆はそのまま目の前まで来るとピタリと止まり、今までずっとうつむいて見えなかった顔をぐるんを上に向けて 
    こちらを見ると・・・ニヤリと笑った・・・その形相はまるで人間のそれとは明らかに違っていた・・・ 

    そして自分は・・・その顔を知っていた・・・ 

    よぉ~やくぅ~・・・また会えたな・・・! 待ち遠しいかったぞぇ・・・ひゃっひゃっひゃっ 

    老婆の顔はみるみる鬼の様な形相に変わっていった・・・ 

    自分はこの老婆を知っている・・・数年前、俺は夢の中でこの老婆に殺されそうになったのだ・・・ 
    あの時は五月人形のおかげで運良く命が助かった・・・その時の老婆と今、夢の中で再会してしまった・・・ 
    混沌とした意識の中で、逃げなければ・・・と思うのだが体が動かない・・・夢だと判っているのに身動きが取れない・・・ 
    あの時と同じだ・・・ 
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    外に出ると山間の田園地帯特有のひんやりとした空気が心地よい 
    やはり来て良かった・・・と、カメラであちらこちらの風景を撮る・・・ 
    山の木々から差し込む木漏れ日が地面の苔や岩をくっきりと浮かび上がらせる・・・自然の織り成す美のコントラスト・・・ 
    時間が経つのも忘れシャッターを押し続けた 

    時計を見ると正午をまわっている 
    昼飯にしようかと、宿の婆さんが作ってくれた稲荷寿司を頬張る・・・うまい・・・故郷の婆ちゃんを思い出す・・・ 
    その後も街には行かず、のんびりと山々と田園風景を散策し、カメラで撮り続けた・・・ 
    会社から携帯にメールが何通か届いていたが無視しておいた・・・折角のリフレッシュを邪魔されたくはない 

    野原に寝そべって山の風を感じていると何かが顔に当たった 

    ん? 雨・・・か? 
    それは通り雨のようだった・・・ものすごい快晴なのだがパラパラと雨が降ってきた 
    最初は心地よかったが一応、木陰に入ってやり過ごそうと移動した 
    ふと、降り注ぐ雨の向こうに何かが動いているのが見えた・・・ 

    何だろう・・・? 
    何かの行列のようだ・・・自分が歩いてきた道を森の丘のほうへと進んでいるようだ 
    目を細めて見てみるが、ハッキリとは見えない・・・雨による土煙と蜃気楼によってゆらめいて見える・・・ 
    次第に雨脚は強くなり、そのうちそれは見えなくなってしまった 
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    2010年の9月頃・・・その当時、自分は担当しているゲームソフトのマスターアップが終わり久々にまとめて休みが 
    取れたので中部地方のとある農村を訪れることにした・・・ 
    その少し前に数年付き合った彼女と別れてしまい、その傷心旅行も兼ねての旅だった・・・ 

    そこは都会からかなりの距離、離れている山間の農村・・・ 
    一応、観光地であるが未だ残暑の面影が強く、目的地までの電車に降り注ぐ陽光は額にうっすらと汗を滲ませる 
    には十分だった 

    朝、都心を出たにも関わらず到着時には陽も暮れかけ、夕日が豊潤な山野を赤く染め上げていた 
    ガタゴトと揺れる電車の窓から見える景色の移ろいは、一瞬だが都会でのストレスを忘れさせてくれる気がした 

    駅に着き、去りゆく電車を見送りった後、辺りを軽く見回す・・・ 
    随分と時代を感じさせる駅だ・・・無人駅ではないものの、柱の所々に腐ったようなささくれが目立つ構内だった 
    そして改札を抜け真っ先に視界に飛び込んできたのは、昭和の煤けたような香りのする寂れた景観だった 

    約半年の間、休日が無かったことで鈍った感覚と脳をリフレッシュさせるには、やはりこれくらいのレトロ感が 
    必要だ・・・脳が無意識のうちにそう感じとっていた 
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    子どもの頃、隣に木造アパートがあって、その二階に独身の男性が住んでいた。 
    無精髭のバイク乗りで、泥だらけのぬかるみで停止しようとして失敗し、 
    目の前で派手に転んだのを目撃した。 
    そのときの彼のはにかみ笑いが印象的で、それがきっかけで 
    顔を合わせる度に声をかけて貰うようになった(子ども好きだったらしい)。 
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    知り合いに 
    昭和18年生まれで満州出身の人がいるのだが 
    お父さんは、海軍の少尉さんだったか 
    ともかく、えらい人だったらしい 
    で、沖縄で5月に亡くなった 
    骨がお墓に入っているかどうかは・・・・・ 
    で、その人のお母さんが26,7年前に 
    脳梗塞でなくなったらしいのだが 
    (直前まで元気で近所の集まりにも出ていたとか) 
    それが、5月 
    そして、1年後に奥さんがすい臓がんでなくなった 
    それも5月 

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    29 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/04/18(水) 02:07:57.43 ID:a1N7YeipO [1/1回(携帯)]
    日露戦争時のロシア兵捕虜の談 

    普通の黒い服の兵は撃てばバタバタと倒れたが、時として現れる 
    白い服の兵はいくら撃っても倒れなかった。


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    16 : 革命的名無しさん[] 投稿日:2012/03/10(土) 22:42:02.97 ID:VZYVuCFVi [1/1回(iPhone-SB)]
    海軍の話。 
    毎夜毎夜のバッター(海軍精神注入棒とかいうアレ)で、当たり所が 
    悪くて死んだ者もいるとか。 
    遺族には「名誉の戦死」とだけ知らされたそうな。


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    714 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2012/03/08(木) 02:00:02.38 ID:4AjvkWlX0 [1/2回(PC)]

    俺は中古車ばかり乗ってて初めて新車買ったのは7年前、ボルボ買った 
    納車になるまでワクワクして、自分の婆ちゃんに車が来たらカミさんより真っ先に一番に婆ちゃん乗せるからねと何故だか宣言した 
    で、納車して約束通り家の周りのトンネルとかグルグルドライブした 
    婆ちゃんは「乗り心地がフワフワしてていいねえ、高級だねえ」なんて言ってすごく喜んでた 
    それから数年、一昨年婆ちゃんが亡くなるまで色々面倒みてた、何度も「あれは嬉しかった」と言ってた 
    最後にSOSの電話がかかって駆けつけた時も苦しそうに「いい車だから早く来てくれて驚いた」と言ってた 
    そして亡くなった 
    俺は嫌なことがあると一人で車に乗り助手席のもういない婆ちゃんに向かって叫ぶように話しかける 
    するとたまに匂いだす、あの心地よい加齢臭と昔住んでいた家のカビ臭い香りが 
    気のせいじゃなくて本当に匂う 
    どうせなら声を聞かせて欲しい 

    あ~書いてて泣けて来たわ


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    692 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/03/07(水) 09:26:57.12 ID:FRr5LLLk0 [1/3回(PC)]
    子供の頃、高熱を出すと必ず見てた夢がありました。 

    夜中に、多分どこかの山中で横たわっているんです。 
    雨も降っていて、寒いのかも知れないけど感覚が無い。 
    手足を動かそうと思っても全く動かないし、声も出ない、視線も動かせません。 

    近くで話し声が聞こえて、火を起こしながら二人の男性が会話してる。 
    『もう出せる涙もないよ、雨まで降ってくるしよお。情けないやらで・・・』 
    『・・・それでも元気ださにゃしょんないら』 
    とか、そんな話をしていて。それはハッキリ聞こえるんです。 

    そのうち二人が近寄ってきて、片方の男に持ち上げられて 
    『悪いなあ・・・』 
    と言われながら、火の中に放り込まれるんです。 
    悲しいとか、憎いとか、そういう感覚は無くて、 
    単に寂しくて、一人で奈落の底に落ちていくような感覚で、 
    そこで必ず涙を流しながら起きちゃうんです。 

    そういう夢を子供の頃よく見ていたんですよ。

     

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    738 : 元パチンカス[] 投稿日:2012/08/03(金) 14:47:10.51 ID:HDM4PvQO0 [1/3回(PC)]

    当時パチンコ以外に特に趣味もなかった残念な俺の経験談です 

    その日は仕事も休みで朝からガッツリパチンコ三昧の予定で 
    地方だがチェーン展開していて客つきもそこそこいい某店で打ち始めた 

    午前中に数箱出て機嫌良く休憩とって飯食いに行った 
    で、帰ってきてさぁ打つぞって思ったらさ、2つ左の小柄なおっさんが目についたんだよ 

    パチンコ打ってたら時々変な人は見かけるからある程度スルースキルも身についてるんだが 
    あからさまにパチンコ台のガラス部分に顔…ってか額をくっつけて 
    顔は下を向いた状態で何か1人でブツブツ言ってるんだよ 

    あーヤバい人いるわぁくらいの感じでちょっと気分悪くなりながらも再開し始めたんだよね 
    オッサンの両隣では普通にオバサンと爺さんが打ってて、神経太いなぁと思ったのを凄く覚えてる 
    というか、オッサンと俺の間にいたオバサンは1000近くハマってたから熱くなってそれどころじゃなかったのかも 

    で、少ししたら30前後の兄ちゃんがデータカウンター(台の真上にあるデータ表示機)見ながら移動してるのが目に止まった 
    スロットならともかく、パチンコのデータ見て何の意味があるんだよ 
    って思いながらチラチラ見てたら、そいつがさっきの危ないオッサンの座ってる台のデータも見てるんだよね 

    いやいや、いくら下向いてて気付かないかもしれないからってそれはどうなの 
    って思ってたんだがオッサンは相変わらず額を盤面のガラスに付けてブツブツ言ってるんだよ 
    しかも良く見たら台打ってないんだよね上皿に玉も出てないし 


    【どうして…どうして…どうして…どうして…】の続きを読む

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