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中学に入りたての頃、4人くらいでグループを作り
県内の観光地や食文化etcを調べる学習があった。

日帰りで結構遠くまでいくんだけど
私の班は県で最大級の砂防林について調べに行った。
晴れていたし、仲良しグループだったのでかなりテンションがあがっていた。
市役所の人に道を聞いてバスで砂防林に到着。
まずびびったのはその広さで、明らかに森だった。
砂浜に松の木が生えてるのを想像してたからびっくりした。
いろんな種類の草木が生えていてただの森に見えた。
木は皆背が高くて、空はほとんど見えない。木漏れ日がきれだったけど。

私たちはとりあえず道らしきものにそってどんどん進んだ。
奥に進むにつれ人の気配がなくなってきて何か異様な雰囲気を感じた。
青樹が原樹海ほどではないが妙な感じだった。
聞けばはるか昔につくられたものらしく、道が消えかけていて迷路のようなのだ
案の定私たちは迷子になった。不吉なことは重なるもので雷が鳴り始めた。
雨が降ってきた。

それからかなりこわくなって来た道を引き返そうとしたけど
道がわからない。ポケベルもつながらないし、かなり焦った。
まさかこんなとこで迷子になるなんて考えてもなかった。
とりあえずひとつの方向へ進むことに意見が一致した。
しばらく歩いたところで「あれなんだ?」と判の一人が言った。
前方に白くて丸いものがもぞもぞ動いている。
なにかわからなかったがかなり焦った。それはけっこう機敏に動いている。
そして遠くを走り始めた。犬だった。
白い毛が茶色く黄ばんでいて痩せこけていた。いわゆる野犬のようだった。
一匹だったのでちょっと安心してましたが、私たちは固まりました。
20匹くらいの犬が遠くを走ってるのが見えたのです。群れだったのです。
犬が一転に集まってキジか何かを食べていました。
20匹もいるもんだから、走る音が不気味に大きいものでした。
ほとんどオオカミに見えたので相当びびって、走って逆方向へ逃げました。
あの犬達に気づかれて噛まれたりしていたらマジでニュースになっていたかも
2時間後くらいに道路を発見して無事戻れたのですが・・・
後から聞いた話によるとその砂防林は自殺の名所らしく死体を犬やカラスが食い散らかすそうで
気味悪がって地元の人はあまりいかないのだとか。
現在野犬は駆除されたようです。