dogePAR52137_TP_V

小さい時に住んでた社宅。そこにはある迷信があった。
『雨の日になると、犬が出る』。

どういう犬かな、大きいのかな小さいのかな、可愛いのかなカッコいいのかな。
雨の日に窓の外を見た。
少し薄汚れて毛むくじゃらの顔した犬だった。
体と四肢には毛がなかった。皮膚がなかった。
内臓がみっちりと詰まった胴体が見えた。

ワンと犬が掠れたような声で吼えた。

その日の夜、40℃以上の高熱を出して肺炎まで起こし、1週間ほど入院した。
どうやら悪い方向に向く迷信だったようだ。