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里山でキャンプしていた時のこと。
夜テントの中で寝ていると、どこからか微かな声が聞こえてきたという。

その声が何を言っているのか分かった途端、眠気は冷めた。

お経だった。

声が聞こえなくなっても、その夜はもう一睡もできなかったそうだ。
明朝、テントの撤収をする時になって気がついた。
テントのすぐ横の地面に石が敷き詰めてあり、そこには人が横になれるくらいの
溝穴が掘ってあった。
明らかに火葬場の跡だった。

テントを張る時は、周りをよくよく確認しなくちゃいけない。
先輩はしみじみとそう教えてくれた。