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ラジオを流しながら枝打ちをしていると、薮の中から一人の男がのそりと這い出てきた。
「それはなんだ?」

ラジオを指さしてそんな事を聞く。

「ラジオに決まっているだろう」

と答えると

「そうか…それがラジオというものか…」

などと独りごちて薮の中へ消えた。
男の背格好は普通だったが、見たこともないような襤褸を身に纏っていたそうだ。