horror443_TP_V

その日は友達のアパートで遊んでたら終電のがしちゃってさ。
いつものように泊めてもらう気だったんだけど、友達が明日は朝早いから無理ってさ。
そんな理由で?ってねばったんだけど、チャイムが鳴ってさ。
女の子よ。彼女来るから適当な理由で追い出そうとしてたんだよ。

もうね、心折れるよな。「・・・またな」って蚊の鳴くような声だして帰ったよ。
まぁ、歩いて帰るって言っても2駅分よ。早けりゃ30分くらいだろ。
線路沿いに歩いてくことにしたんだ。

駅から離れてくと線路沿いってさ、案外暗いのよ。
車通りの多い大通りはさ、やっぱスペースが必要なのかなとか、線路邪魔だもんなとか。
そんなこと考えて歩ってたらさ。道の真ん中になんか居んのよ。
やたら髪の長い・・・女かな?そもそも髪が邪魔で顔が見えないし。
長い髪の合間から、目がこっち見てる気がする。暗くて見えないけど。
こんなのと関わる訳にはいかん。さっさと通り過ぎよう。
そう思って歩みを早めたんだけど、近づいてくとますます異常さが際立って見えたんさ。
髪長いなんてもんじゃない。体のほとんどを髪の毛が覆ってるようだよ。

ヤバイ奴だよ・・・これ・・・。

そんで横を通り過ぎようとした時よ。サっと・・・手広げんのよ。
左手が2本、右手が1本。もうね、発狂寸前よ。
それでも何か危害を加えてくるわけでも無くて、すれ違えた。
よかったー、胸をなで下ろしたら後ろから何か聞こえるのよ。
「・・・サチエ・・・・・トモコ・・・・サチエ・・・・・・・ヒロノブ・・・」
俺の・・・家族の名前??振り返るとそいつは歩き始めてた。
俺の家の方角。やめろやめろ、そっち行くな。全然止まらん。
「ゆうすけ!ゆうすけ!ゆうすけ!」俺は無我夢中で連呼してた。
「・・・ユースケ?・・ユースケ」

「ゆうすけ!ゆうすけ!」
「ユースケ・・・ユースケ・・・・キョーコ」
そいつはやっと逆の方向へ歩きだした。
あのままだったら俺の家まで来てたんじゃないかと思う。

良かった。本当に良かった。
さっさと帰ろう。
その前に一つだけ確認しておくことがある。
プルルルル・・・ガチャ。

「もしもし?悟?」
「おお、ゆうすけ。お前の彼女の名前ってまさかきょうこじゃないよな?」
「・・・え?」