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今の家に越して来たのは8年前位なんだけど、住み始めて数ヶ月したある日の話。
自分は気管支が強くなくて、深夜によく呼吸が荒れたり喉が渇いて目が覚めるのよ。

で、ベッドの横に窓があり、その窓の前が木枠なんだけど幅があるから飲み物(マグカップやペットボトル)は余裕で置けるから、毎日そこに何かしらの飲み物を置いてる。因みに部屋は二階。

その日もいつもの様に喉が渇いて目が覚めたから、半分寝惚けながら上体起こして手探りで窓枠に置いたペットボトルを取ろうとしたら、ペットボトルを掴んでる肌っぽい感触に指先が触れた。
違和感感じて手は引っ込めたけど、まだ覚醒しきらない目で窓の方を見たら、誰かが窓辺にいた。と言うか、顔みたいな輪郭が映った気がする。
男女年齢は一切不明。

反射的に、あ、すみませんって言って頭を下げてから、おかしいと気付いて見直したら何もなかった。
深夜だから窓は勿論網戸も閉まってたし、そもそも網戸は越して来た当時から錆びてて、力を込めつつ慎重に動かさないと開かない。
その一度だけだし、視覚だけなら寝惚けてたんだろうで片付くけど、何かに触れた触感は今でもはっきりと覚えてる。