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10年前、芸能事務所にスカウトされた私は浮かれてタレントになりたいと父に打ち明けた。
父は頭ごなしに反対し、私と大喧嘩になった。

「そんなに私が憎いなら殴ればいいでしょ!」
「そうじゃない!」
数日間口を利かなかった。その後父はなぜか、写真集を買ってきて
「お前はこの人より綺麗になる自身があるのか」
「こんな美人でも女優になれずに、お笑い番組なんだぞ」
「お前が芸能界でやっていけるわけが無い!」とまくし立てた。

多少はルックスに自信があった私だが、これほど整った美人でもふんどしの様なパンツを履かされるのを見て、結局あきらめた。

でも芸能界は好きだったので、ヘアメイクの勉強をしてテレビ関係のメイクアップの仕事につくことが出来た。
そして思い知らされた。間近で見る女優さんは、まさに神の造形。

私なぞバラエティアイドルすらなれなかったと悟った。

あの時、娘に憎まれてまで芸能事務所に入ることを思いとどまらせてくれた父を私は許すことは出来ない。