数年前の話。
ある日寝てたら金縛りにあった。
初めてではなかったし、疲れてたのもあってか、あー、動かねー。どうすっかなぁ。と呑気に天井を見上げてたんだ。
ふと目線を下げると、胸の上に猫くらいの大きさの黒い塊が乗ってるのが見えた。
1人暮らしでペットも飼ってなかったので、あぁ、こいつのせいか。と思い至るのと同時に、このよくわからない物体のせいで動くことも眠ることも出来ないということに苛立ちが臨界点を超えてしまい、
気合いで金縛りを解き、掴んで、壁に向かって投げた。
そいつは壁に吸い込まれるように消えてしまったが、俺は妙にスッキリした気分で再び眠りについた。
翌朝目が覚めてから、変な夢みたなと思って投げた壁の辺りを見ると、不自然な黒いシミが出来てた。一週間ほどで消えてしまったが、結局なんだったのかはわからない。
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