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小学生の時、初めてド田舎の親戚の家に遊びに行った時のこと 
その家は旧家で、広大な敷地を持ってたんだけど 
敷地の隅に10坪くらいのボロ小屋が建ってたんだよ 

窓や戸口は開けっ放しだし、別に入るなとも言われてなかったから 
鬼ごっこで追いつめられてそこに逃げ込んだんだけど 
奥の3畳間の畳がコールタールをブチまけたみたいに一面どす黒くなってたんだ 

汚ねーと思ったけど、一応他人の家なので靴を脱いで靴下でその上を走り回った 
その晩、ひどくお腹が痛くなって熱が出て…… 
その家のお婆さんが拝み屋みたいなオバサンを呼んでくれて治ったんだけどね 
(これは以前にもオカ板のどこかに書いたかも) 

あとで、「日本が戦争に負けた時にその三畳で切腹して死んだ青年がいる」と聞かされてゾッとした 
臭いが凄かったんで家中の戸や窓を開けて、 
気味が悪いからそのまま何十年もほったらかしになってたんだって 

話を聞いた時、せめて靴のまま家に上がればよかったと激しく後悔した 

今でも思い出すと足の裏がゾワゾワする感じがする