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小雨の中クワガタとりに三人で神社へ登ってた。 
階段の途中にクワガタの居る木があってそちらへ入ろうとしたら白い水蒸気の塊がゆっくりと下へ降りていった。 

だいたい、縦2m横1m位 
人の歩くくらいのスピードで下のたんぼで霧散した。 

一カ所に留まってるのはたまに見るけど移動してるのは初めてみた。 

それだけなら水蒸気が空気の流れに流されてると思うんだが… 
次の土曜日に子供会(村レベルの子供のレクリエーション)で肝試しがあった。 
男子は神社にノートをおいて名前を書いて帰ってくる 
女子は墓のノートに名前を書いてくる。 

但し、脅し役はつけない、がルール。 

女子が終わり男子の順番がきて神社の階段下にみんな集まって男子が始まる。 
小学三年生以下は三人組で行くような決まりだったと思う。 
滞りなく進みクワガタとりにいた友達が帰ってきて妙な事を言う。 
A「さっき降りてたら白い者が林の中に見えたぞ」 
クワガタとりに参加した奴「えっ?」 
いよいよ自分の番、白い者を警戒しつつも名前を書いて降りてきた。 
何も見なかったし無事終了。 

ラストはクワガタとりにいたBだけ 
懐中電灯を照らしながら進んでいく 
10分くらいで帰ってきた、が顔が強張っている 
俺に「おい、あれ」と林に目線を移す、白い者が見える 
みんなが「何、あれ?」とちょっとパニクる 
するとAが「みんな公民館へ集合」と言ってダッシュで逃げ出した。
 
今でも不思議だと思ってる 

ノートは次の日に回収しにいったが何も不思議な事はなかった。 
流石に五人くらいで回収に向かったけどね。