nichinan0I9A2697_TP_V
nichinan0I9A2697_TP_V

Aが自分の部屋のベッドで寝ていると 
「ねぇ」 
突然耳元で声がして目が覚めた。 

部屋には自分しか居ないし、隣の部屋から聞こえた感じでもない。 
時計を見ると午前一時過ぎ。 

Aは夢でも見たかと思って寝直した。 
「ねぇ」 
また声が聞こえて目が覚めた。 

時計を見るとさっきから一時間程たっている。 
(なんだよ…) 
その時は夢だと思っていたし、怖いより眠いが勝っていたのであまり気にならなかったらしい。 

とりあえず喉が乾いたので台所へ行き水を一杯飲んでベッドに腰掛けた。 
「ねぇ」 
女の声だった。 

声が聞こえた自分の足元を見ると、ベッドの下から白い女の顔が出ていた。 
Aと目が合うとその顔はすっとベッドの下へ引っ込んで行った。 
Aは声も出なかったが、部屋の灯りを全部つけて恐る恐るベッドの下を見たが誰も居なかったと言う。 

それから一年間、Aはその部屋に住んだが一度だけ寝ているときに 
「おい」 
と声が聞こえたそうだ。