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10年以上前の、当時はほんのり怖かった話。 
中学校入りたてのころ、放課後の教室に集まってコックリさんをよくやっていたんだ。 

10円玉が無秩序にただ動くだけだったんだけど、みんなでキャーキャー騒いでオカルト的な雰囲気を楽しむっていう、そんなやり方だった。 

ある放課後、その日もいつものようにコックリさんが開催されていた。私は参加していなくて遠巻きに見ていたのだけれど、終わった後の友達らがどうも興奮している様子。 
問いただしてみたら、使った10円玉をおもむろに見せられた。 

ごく普通の古びた10円玉…その一部が丸く変色して、そこだけピカピカの新しい硬貨ように妙に光っていた。 

…その後何か災いがあったわけではなくそれだけの話だけど、その変色した部分に指を置いていたらしい友達は、翌日体調を崩して学校を休んでいた。因果関係はないのかもしれないけれど。