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俺のおかんはマジで幽霊を見たことあるって聞いたよ。 
何でも、俺が小さいとき、近所の子供を集めて、夜にオバケごっこをしたらしいのよ。 
シーツを頭から被って、目と口の無いオバQみたいな格好で子供たちを追い掛け回すみたいなね。 

でさ、そんな遊びしたって、どうってことないし、お化けなんて信じて無いわけで、俺のおかんも目の前に洗い立てのシーツがあったからそんな遊びをしたと思う。 

でも、その夜、真夜中に突然方耳だけに、掠れて、腹から搾り出すような低い女性の声で 
「○○ねえちゃーーーーん、○○ねえちゃーーーーん」とはっきりと声が聞こえて飛び起きたら、 
オヤジの肩に腰掛けた白い着物を着た女性が後ろ姿で居たそうだ。 

白い着物って大昔から幽霊は白装束って決まってるけど、本当に真っ白で輝いていたらしい。 
しかも、はっきり見えてるその姿は、霧に投影する映像を想像してもらえば分かると思うが、蝋燭の火のように揺ら揺らと揺れ続け、 
その間も只管「○○ねえちゃーーーん」って声が聞こえ続けてたそうだ。(ちなみに○○ねえちゃんは子供のころの愛称) 

慌てて電気を付けるとパッと消えてそれっきり出てこなかったらしい。 
その後半年間は電気をつけないと寝られない状態なほど暗闇が怖かったと聞いた。 


霊能者曰く、先祖がお化けごっこをしたことで様子を見に来たらしいって話だけど、本当かなあ? 

本物の幽霊は心霊写真や映像みたいに輪郭がはっきりとは写らず、揺ら揺らと蝋燭の炎のような感じだと言ってたので、心霊写真の9割は嘘だと思う。