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ある年の年末年始に、両親と私の三人で京都に旅行に行く事になりました。 
両親は既に高齢でしたので、エキストラベッドは私が使うね~ 
と行の新幹線で京都に行ける事で 
はしゃいでいました。 

京都に着きホテルに入ると、嫌な感じがしましたが、疲れがたまったんだなあ位にしか思いませんでした。

そして、エキストラベッドに荷物を置こうとして、また更に嫌な感じがしてきました。 
なにか、ここでは寝ていけはいけない様な。恐怖さえ湧き上がってきました。 

そして、わがままを言い、窓側のエキストラベッドではなく、部屋の1番奥のベッドで寝かせてもらいました。 

父は旅行が趣味で、エキストラベッドには慣れてるから心配ないよ、と心良く譲ってくれました。

その後、夕食前に市場で年始に食べる高級材料を探しに行こうとなったのですが、私は新幹線での疲れと体を綺麗にして出かけたかったので、先にシャワーを浴びていいかな?と両親に聞き、両親も心良くじゃあシャワー終わるまでベッドで休んでるねと待っていてくれました。 

私は京都に来れた事に気分を良くしてシャワーを浴び、浴び終わった処でもの凄い寒気に襲われました。

私は京都に来れた事に気分を良くしてシャワーを浴び、浴び終わった処でもの凄い寒気に襲われました。 

やだなぁ、京都にまで来たのに風邪でもひいたかな?と思いながらシャワーカーテンを開けると、そこには白い着物を綺麗に着た真っ赤な口紅をした女性が立っていました。 

全身に鳥肌がたち、恐ろしくなり反射的に目をぎゅっとしめて、恐る恐る目を開けてみたら、その女性は消えていました。 
その時は嫌な幻覚みたな(霊を信じていなかったので)と考えながら、京の街を散策してから、火縄を回してお参りを終えて、ホテルに帰りました。

その夜は疲れていたので、深い眠りに落ちていたのですが、夜中に突然目が覚め、またシャワーの時の様な鳥肌と寒気に襲われました。 

こんな時間に嫌だなと思いながらもう一度寝ようとすると、ホテルのドアから、スーっと足音もなくシャワーの時と同じ、綺麗な着物をきた真っ赤な口紅をぬっつ女性が入って来ました。

その女性は、エキストラベッドで寝ている父の顔をジーっと覗きこみ、しばらくそうした後、またホテルの部屋から出て行きました。 

私は女性と目が合うのが怖くて、女性がホテルの部屋を部屋を出て行くまで寝たふりをしました。 

もちろん、ホテルの部屋にはカギがかかっており、ドアが開く音も閉まる音もしませんでした。

その後、私は恐怖で眠れず、朝まで震えながら布団に包まっていました。 

朝になって、両親には嫌な思いをさせたくなかったので、その話はしませんでしたが、父が朝起きて、昨日は寝苦しくてあんまり寝られなかったなぁとボヤき、なんだか夢に白い着物をきた女の人が出て来たんだよ~と。 

私が思ったのは、ギャーッやっぱりエキストラベッドに寝ないで良かった!と思った事と、父ちゃん犠牲にしてごめんよ、でした。 

幸い次の日には女性は現れず、みなぐっすり眠る事が出来ました。 

後で調べたところによると、そのホテルは幽霊がよく出るといういわくつきホテルだったそうです。 

めちゃ怖かったです。