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大学一年のころ、居酒屋でバイトをしてた僕は、 
オープニングスタッフで異例の研修ゼロという、 
極めてブラックなバイトに申し込んでしまった。

仕事の辛さからか、一人二人と人が減っていった。 
勿論、自店だけで補えるということもなく、 
近くのエリアの社員の人たちが続々ヘルプとして入ってきた。

ヘルプと言っても通常の一日ヘルプと違ってほとんど異動に近いもので、 
シフトには当たり前のように乗って 
自店のスタッフとなんら変わらない扱いだったのに、 
みんな二週間持たずに退社した。 
疑問に思ったぼくはその時いた社員の関西(仮名)さんにたずねた。 
よっぽど社員はつらいんですか?みたいな感じで。

仕事中に尋ねたことがいけなかったのか、 
まともな返答はもらえないで、仕事をしろ、と怒られてしまった。 
もっと仕事ができないやつがいるだろうと、憤然としたが。 
こちらにも非があるので不服ながら仕事に専念した。

その次の日だった。だレもいない座敷で座ったていた人影を見た(気がした)。 
そこから座敷席だけじゃなく、カウンター、キッチン、エレベーターでも見た。

絶対こんな職場辞めてやると思い、 
店に止めることを伝えた日のラスト(人が少なすぎてバイト一人、店長だけ)、 
店長が入金の間、疲れていた僕はホールで寝っころがっていた。

店のレードル(お玉)が一斉(かはわからないけど沢山)落ちる音が聞こえて、 
いつも使わない裏口が開く音がした。 
ここにいちゃいけない!! 
とりあえず正面から出て行ってから、二度とその店には入らなかった。 

店長には悪いと思ってる。

そのあとやめてひと月くらいでその店が無くなった。 
バイトの友達と遊んでもその話にはなったことないけど、 
普通ではなかったとは今でも思っている。