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私の母は小さい頃から霊感強くて、その筋の人から占い師になれだとか
バリアー(?)張る方法を身につけるべきだとか言われてる。 
で、飼い猫が化けて出たとか原爆資料館の時計が飾ってるところで
入っちゃいけないはずの場所に人影がいっぱいあったとか、 
ジュースを飲む幽霊が髪の毛引っ張ってきたとか
(この話は昔本当にあった怖い話で紹介されたけど、知ってる人いるかな?)
色々聞いてきたけど、その中でも一番怖いというか悲しい話。 

私の父は車の整備会社で昔働いていたんだけど、
田中さん(仮)ていう同僚がいて結構交流もあったらしい。 

ある日、父が仕事がある日に何故か休んでしまって(聞いてもわからないとしか答えしか返ってこない。 
ズル休みかよ)父の仕事を田中さんがすることになったらしい。 
それで、会社からどこかへ移動中、突っ込んできた車と事故り助手席の田中さんは即死。
運転してた人は助かったらしいけど…

それから暫くして3歳位だった私が昼間、母に「おじちゃんがいる」と言ったんだと。
母は気味悪がっていたが子供の妄想だろうと気にしなかった。 
それからまた暫く経った夜、寝ていてふと目を覚ますと足元に正座してる人影が見えた。 
母は驚いて飛び起きようとしたけど体が動かない。
その正座している人はまるで影が伸びるように正座した体勢のまま上半身が伸びて母の顔を覗き込んだ。 
そして「奥さん、俺は死にたくなかった。息子も嫁も毎日泣いている。これからっていう時にどうして…どうして……」と
語りかけてきた。 

顔は真っ黒でよく見えない。けれど、服装が父の仕事着と全く一緒、
なにより名札に田中って書いてあってその人が事故で死んだ田中さんだと気づいたらしい。
(母曰く、事故死した人は顔が真っ黒で誰だかもわかんないんだと) 
それからずっと、遺した家族のことが心配だというようなことを聞かされた。

それ以降、田中さんは出てこなかったらしいけど私が小学生にあがる頃、
住んでたアパートでは手狭ってことで団地に引っ越すことになった。 
で、紹介された部屋はなんかあんまりいい感じがしなかったらしいけど
家賃も安いし何より学校から近かったこともあってそこに決めた。 
そしたら偶然にも隣の部屋の人があの田中さんの遺族だったんだって。
住み始めて挨拶に行った時にお互い驚いたらしい。 

あれから20年近く経った今、田中さんがどうなったか知らないけど
息子さんが若くに結婚して家を建て、お母さんもそこで一緒に住んでるって聞かされた。 
母に成仏できたかな?と聞いたら「多分まだだと思うよ。」と返ってきたけどね…。 

遺された方も、亡くなってしまった方も苦しんでるんだと思うととても悲しくなります。 

ちなみに母は霊感ビンビンですが私はゼロ感で産まれてこのかた幽霊を見たことありません。 
ただ、私の子供に隔世遺伝する可能性があるんだと。