夜中に家から15分くらいのところにあるTSUTAYAいったんだけど、
何も面白そうなのないからそのまま出た。 帰り道に昔通ってた保育園のそばを通った。
何も面白そうなのないからそのまま出た。 帰り道に昔通ってた保育園のそばを通った。
ピンク色の背の高い柵のすぐ向こうが広場になってて、砂場とか滑り台がある。
懐かしいなと思って、ちょっとの間中を眺めてた。
ふと気づいたら、半袖半パンで赤白帽子かぶった男の子が柵の向こうからこっちを見上げててギクっとした。
こんな夜中にあり得ないだろ、とか思いながら面倒ごとに巻き込まれそうな気がして
アタフタしてまわりを見回したけど、人の気配はない。
「おにいちゃんあそぼ」
男の子が柵から手を出しておれのシャツを引っ張ってくる。
慌てて「ごめんな、おれ帰らないと。こんな時間になにしてんの。はやく帰ったほうがいいよ」
って言って男の子から離れようとしたんだけど、すごい力でシャツ握ってて離れない。
「お兄ちゃんあそぼ」
男の子がもう一方の手を柵から突き出してきたからとっさに身をかわして避けた。
そしたら子供とは思えない力でシャツ引っ張られて、柵に叩きつけられた。
「ねんねのじかんつまんないからぬけだしてきたの。あそぼうよ」
にっこりと笑いながら今度はおれの右手を掴んだ。
ちょっとヤバいなと思った。心臓がバクバクしだした。
「ねえ、けいさつごっこしよっか。おにいちゃんわるいひとね。いい?」
おれはなんとか離れようとするんだけど、ホントすごい力で逃げられない。
「ねえ、いい?いいっていったらはなしてあげる」
またおれを見上げてニッコリ笑う。
おれはとっさに「うん、いいよ」と言った。
男の子の手が緩んでおれは転んだ。すぐに起き上がって逃げた。
後ろから男の子の楽しそうな声が聞こえてきた。
「じゃあぼくけいさつ。わるいひとはつかまったらしけいね」
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