KAZTP1050082_TP_V

そんなある晩のことだった。
俺は全身が引き裂かれるような痛みで目が覚めた。
本当に全身が左右から綱引きされるような痛みだった。
なのに、俺は金縛りにあってしまったんだ。
心なしか耳元には子供がからかうような馬鹿にするような笑い声が聞こえていた。 
ああ、俺は人間だけじゃなく、
人外のものにまで馬鹿にされるのかと思ったら本当に泣きたくなったよ。 

そのときだ。

突然、部屋全体が何かの叫びで吹っ飛ばされるような感覚を感じた。
なんて叫んだかはわからなかったけど、何か叫んだことは感じたんだ。 

笑い声がとまり、足元に何かがいるのが感じた。
ふとみるとおかっぱの和服を着た女の子がたっていた。麗子像に似てるなとふと思った。
不思議と怖くなかった。 
「君は誰?」俺は頭の中でそうつぶやいた。
彼女は一言も答えない。しばらく黙ったままだった。それからおもむろに言った。 
「無理しすぎ。今日は眠りなさい。何するかわかっているわね。」
彼女は矢継ぎ早にそういうと、また何かを叫んだ。
彼女の顔がものすごく大きくなり目が緑色に光るのが見えた。 

その形相はとても怖かったが、
不思議と体から痛みがとれ俺は落ちるように眠りに入った。