HODdad_TP_V

学校に通うため、1人暮らしをすることになった。 
それで、親に学校の近くにアパートを借りてもらった。 
7階建てのそのアパートは、元々はどこか企業の社員寮だったらしく 
アパート名に企業の名前を冠していた。 
部屋は、ユニットバスがついた6畳のワンルームで 
元が社員寮だったからか主に学生が入居するからか、 
どちらが理由かは不明だが、台所は1つの階で共有だった。 

また、建物内にPBXがあるらしく、各部屋間は 
無料で内線電話ができるようになっていた。

さて、入居して1~2ヶ月経ったある日、 
学校から帰って部屋に入ると、ユニットバスから 
水の流れる音がする。 
怖くなった俺は、隣の部屋のヤツに頼みこんで、 
一緒に部屋とユニットバスを見てもらった。 

結局、ユニットバスの蛇口から水が出ていること以外 
特に変わったところはなかった。 
普段シャワーしか使わない俺は、蛇口から水が出ていたことを 
気味が悪いと思いつつ、部屋の入口のドアも窓も施錠されていたので 
俺がボケていたのだろう、と自分自身を納得させた。

別のある日、電話(もちろん内線)で同じアパートに住む友人と話をし 
上のフロアにある友人の部屋に行くことになった。 
階段はアパートの屋内にあり、階と階の間にも踊り場があるものだった。 
俺は、友人の住むフロアが見える踊り場、友人が3階に住んでいるとしたら 
2.5階に相当する踊り場から、ふと見上げた。 

そこには、フロアへの出入口から見知らぬ男が頭を傾げたようにして 
こちらを見て、頭を引っ込めた。 
ひどく驚いた俺は、驚かされたことに怒りを感じて後を追いかけたが 
誰もいない。 

落ち着いて思い返していると、男は頭を傾げておらず、 
首自体が地面と平行にあったと思う。 
あり得ないことだが、寝た姿勢で1.5メートル程度浮いた状態で 
物陰から頭と首だけ出してこちらを伺ったか、生首だったのかもしれない。 

このことは友人と「この建物には何かいるのかもしれない」という 
話だけで終わってしまった。