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小・中学校と同級生で、今も付き合いのある友人Aの話。 
Aの家は神主で、よくAや俺、その他の友達と神社で虫取りしたりサッカーして遊んでた。 
Aの親父に車に乗せてもらって、海やプールにも行ったな。 
Aの親父は見た目はヤ〇ザみたいなコワモテ。普段はアロハシャツにサングラス、パンチパーマといういかにもな容姿。 
体格も良くって、神主の格好をしてないときは絶対堅気に見えなかったなぁ。
小学校5年生の8月30日、もうすぐ夏休みも終わっちまうって日に、Aから電話がかかってきた。 
「今日うちでお泊り会しないか?」 
「するする!他には誰がくる?」 
「YとTとS。花火とスイカ用意してあるから、絶対来いよー」 
「わかった、お母さんに話すからちょっと待ってて」 
俺はこれまでにも何回かAの家に泊まりに行ったことがあって、母の許可は簡単に下りた。 
昼飯を食べたら市民プールに集合、プールで遊んだらAの家へということとなった。

プールでひとしきり遊びAの家に着くと、Aの親父が出迎えてくれた。 
「おー、いらっしゃい。今日は夕飯寿司だぞ」 
相変わらずコワモテだが気さくなおっさんだ。それから俺たちはゲームしたり漫画読んだりスイカ食べたりと、夏休み最後の思い出作りに勤しんだ。 

夕飯の後、Aがマカツチ山に探検に行こうと言いだした。神社の裏手には子供たちがマカツチ山とか赤土山と呼ぶ小さな山がある。山と言っても高さは10メートルそこそこの丘だが、杉林になっていて夜は薄気味悪さ抜群だ。 
おまけに子供たちの間では、首つり自殺があったとか殺人事件があったとかのアヤシゲな噂が絶えない。そこに探検、要はみんなで肝試しに行こうと言うわけだ。 
俺も含めみんなノリノリ、二つ返事でOKだ。だが夜中に子供だけで出歩いたら、Aの親父にブン殴られかねない。夜中大人が寝てからこっそりと抜け出すことにした。

午前1時くらいだったか。いつの間にか俺は寝ていたが、俺はAに揺す振られて目を覚ました。Aを含む他の4人も、眠そうな顔をしていたが既に起きている。 
「父さんも母さんももう寝てる。行くぞ」 
ソロリソロリと足音を立てないように俺たちは外に出た。懐中電灯を持ったAとYの二人が前、その後ろに俺とTとSが続く。神社の境内を抜け、マカツチ山にたどり着いた。 

「山の裏っ側の道祖神に、一人ずつ名前を書いた石を置いてくるんだ。明日見に行って自分の石が無い奴がビビりだぞぉ」 
この肝試しのルールを考案したYがニヤニヤと説明した。じゃんけんで順番を決め、T、S、Y、A、俺という順番になった。