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さすがにやばいと思ったオレはそのとき初めてY子にメールをする。 
Y子と同じバイト先の田辺ってやつがヤバイ、今日襲うとかいってるから帰りは 
皆で一緒に明るい道で帰れ、と。 

Y子からメールが来る。 

・田辺なんてバイト先にいない。ってか男自体がオーナー以外今は勤務先にいない。 
・確かに今日は夕勤で23時あがり。 
・友達と帰るから大丈夫。やばけりゃ交番近くにあるから大丈夫。 

こんな内容だった。 
田辺が実際にいない人物と分かって鳥肌がたったのを覚えてる。

気味悪かったがY子にも連絡できたことで少しだけ安心する。 
同時に田辺へ返信。 
「Y子に伝えました。変なことはしないほうがいいですよ」 
田辺から返信はなかった。 

夜になり、オレはやることもなく家でゴロゴロしてた。 
23時過ぎても田辺からの返信はなく、Y子からも特に連絡なし。 
ホッとしてるといきなり着信音がなる。Y子からだった。 

電話に出ると半べそでパニック状態のY子の声がした。 
Y「どうしよう、○○駅(最寄り駅)ついてから変な人がずっとついてくる」 
オ「!?どんなやつだ!?」 
Y「怖くて見れない。けどずっとついてきてる」 
オ「とりあえず交番いけ!」 
いきなり家のチャイムがなる。 
心臓が止まりそうになる。

おそるおそるドアを覗くと…Y子だった。 
オレの家とY子の家はすぐ近所。 
一人暮らしのY子はあまりの怖さでうちに来てしまったらしい。 

開けるとY子はものすごい真っ青な顔で泣きまくってる。 
すぐに家にいれて鍵をしめる。 
オ「オレの部屋に入るのは見られたか!?」 
Y「わかんない。でも近くまでずっと付けられてたのは確か」 

勇気を出してベランダから外を見るも人の気配はない。 
正直オレ自身もものすごいパニックになっていて、田辺にメールをする。 
「警察に今連絡をしました。今までのメールも全て残してあるので証拠になります。 
もうすぐ警察が来ますのでこれ以上のことはしないほうがいいですよ」 

ちなみに今考えれば警察に本当に連絡すればよかったものの、なぜか連絡しなかった。 
ガキだったこともあって警察に巻き込まれるのがなんとなく嫌だったんだと思う。 
どう考えても警察にいっていい内容だったと思うが。 

Y子にはバイトを次の日休ませ、なにかあったら本当に警察に行こうという話をした。 
チャイムが鳴るんじゃないかと相当びびりながらすごしたが、 
結局その日は何も起こらなかった。 

翌日、田辺からオレにメールが来た。 
最初のメールのときのように敬語で長文。 
内容としてはこんな感じだった。 

・どうかしてました。本当にごめんなさい 
・実は僕は田辺という名前ではありませんし、Y子さんと同じバイト先というのも嘘 
・Y子さんのバイト先にたまたま買い物をし、一目ぼれをしてしまった 
・ある日、近くの居酒屋で飲んでいるときに偶然Y子が何人かと飲みにきて横のテーブルにきた 
・Y子達はオレと別れたドンマイ飲み会できていたらしく、ベロベロに酔っ払ってオレの名前をいっていた 
・友人にY子がトイレへつれてかれる。テーブルに誰もいなくなったとこで 
Y子の携帯を見てオレのアドレスをメモ。その後オレにメールした 
・もうしません。本当にすみませんでした

それからオレにもY子にも何も起こらなかったこともあり、 
結局犯人が誰だったのかはいまだにわかっていない。