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 急に拝み屋は動きを止めたかと思うと、真っ青になりトイレへ駆け出して行った。 
高村は唖然としてその光景を見つめていたが、数分して拝み屋から今回の事の真相を告げられた… 

「失礼しました、高村さん…今から告げる事は貴方にとって酷な事です、聞く聞かないは貴方が決める事です、どういたしますか?」 

高村の決意は固く高村は拝み屋にこう告げた「どんな結果でもいいです、俺は本当の事が知りたいんです」 

その決意をしっかりと汲んだかのように、拝み屋は暗く重たい口調で話し出した。 

「わかりました、結果から言います、確かに貴方が言う女性が由美さんの死に繋がる事は間違いないです、ですが…はっきりと言います、きっかけとなった要因は貴方です」 

そう聞いた高村の頭には疑問しかなかった、普段恐怖体験談で語られるような事はしていないし、近付くような真似もしていない、なのに何故と考え高村は拝み屋に尋ねた。 
「あの…俺は危ない所には近付いたりとか無いし…要因って具体的には何なんですか?」 

拝み屋は更に暗く重たい口調で話した。 
「貴方は最近女性関係を重複したり、幅広く関係を求めたりしていましたよね?それが女性を呼び寄せるきっかけになりました」 

話してない事を当てられ唖然としている高村に拝み屋はこう続けた。 
「その女性は世間一般で言われる「悪霊」とは違います、遥か昔に嫉妬に狂い生きながらにして鬼となった女性です、その方から貴方は魅入られた…」 

「鬼…ですか?」高村は混乱していた、ただでさえ初めて心霊現象に見舞われた上「鬼」等と言われたらそうなって当然だ。 

そう聞かれた、拝み屋はこう告げた。 
「そうですね、分かる範囲ですが経緯から話させてもらいます」 

ここからは何故鬼になったかまでを話させてもらう、伝聞で長い為うろ覚えの部分もあるが聞いてもらいたい。 


時代の背景までは聞いてはいないが遥か昔、呪術などを信じ、行使されていた時代だ。 
ある良家(公家?)に一人娘がいた。 
その娘がとある縁談で庄屋の次男の所へ嫁いで行った先での話だ。 

最初の内は仲睦ましく良い夫婦と世間でも評判の夫婦だったらしくとても幸せに満ちていた。 
そして家を構えたが実家の家業柄か男は実家への通い婚となった。 

初めの内は毎日帰宅していた男だったが年月が過ぎるにつれて二日に一度、三日に一度とどんどん帰宅する回数が減ってきたのだ。 
男は仕事が忙しいと言っていたが実際はそうではない、男は浮気をしていた。 

女はもちろん気付いていた、だが心底男に惚れ込んでいた女は只々男を待ち続ける日々を過ごした。 
だがその思いも虚しく、男は遂に帰らなくなった。 

元々嫉妬深かった女が狂うまでにそう月日は必要無かった。