深夜、1人で山陰に向かっていた時の話です。
時間は、深夜0:30頃です。
いつも出張は、カーナビゲーションのルート検索で移動するのですが、
その日もいつもと同じルートで走っていたのですが、突然カーナビが、
いつもと全く違うルートを指示してきました。
目的地までの距離を見ると、18km短くなっていたので、
いつもと違う他のルートがあるのかと思い、試しに行ってみようと思い、
いつも右に行く三叉路を左に行く事にしました。
左に曲がると古い舗装の道路があり、1本道でした。
道幅は、車1台しか通れない幅で両側は、雑草がはみ出していました。
全く光のない細い山道を1~2kmくらい走ると、砂利道に変り、道がさらに細くなってきました。
さらに3kmくらい走ると、少し広くなっているところにバス停があり、ちょっと行く先が、不安になり止まりました。
そのバス停の看板は、丸い看板で、駅名も全く見えない程錆びており、駅名は読めません。
バス停の横には、古い茶色いソファーが並べてあり、完全に朽ちていました。
バスは、時刻表が完全に錆びていて運行されていない事は、すぐにわかりました。
まるで、ゲゲゲの鬼太郎に出て来るような朽ち果てたバス停です。
カーナビを見たのですが、これ以上の先の地形もルートも表示されなくなっていました。
不安になったのですが、もう15分近く走っているので、戻るのももったいないので、抜け道を期待して、もう少し走る事にしました。
さらに5~6分走ると、砂利道は、さらに細くなり、左側に真っ暗な小さな集落を発見しました。
少し安心したのですが、進んでいる道路は、さらに細くなり急激な坂道になり、
その先は、人ひとり通れる獣道になっていました。
私は、ワンボックス車で転回できないので、仕方なく、
30mくらいバックして3叉路を集落のある方向の左に曲がり、
集落に入り抜け道を探がそうと思いました。
真っ暗のあぜ道を注意しながら100mバックして先程の4叉路まで戻ったのですが、
その4叉路の右も左もその先で獣道になり、行き止まりです。
この時、本気で怖くなりました。ここで向きを変えて戻らなければ、帰れなくなる!
ここで、田んぼに堕ちでもしたら本当に終わりです。
ゆっくりと切り返しながら何度もハンドルを切り返します。
しかしバックする時、左の後輪が、脱輪しました。それでも小刻みに切り返し、
何度もエンジンを吹かして、向きを変える事ができました。
これだけ、エンジンを吹かしているのに、なぜか、1軒の農家も電気が点きません。
私は、やっとの思いで車の向きを変え、20分かけて元の道に戻り、
通常のルートで山陰に到着できました。
そして後日、自分が行ったあの怖い集落をGoogleアースで調べたのですが、
その集落が無いのです。
あの舗装されていない砂利道も集落も田んぼもルート上に無いのです。
また、1カ月後、検証のために、昼間に、ナビが、案内した道をもう一度、
車で行ってみたのですが、古いバス停もなく、まず道路が、全く違いました。
道路は、全て舗装されていて道幅も広く、しかもその集落もなく、そのまま問題なく山陰まで抜けられました。
私は、あの晩どこに行っていたのでしょうか?今でも不思議な体験です。
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