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11年前いつも通りエレベーターに乗って自室がある5階へ 
それなのになぜか5階を過ぎ最上階の6階も超え12階で止まった 
扉が開くと全て真っ暗で何にも見えない 
 
待ってれば良かったものをとにかくここから出たい一心で思わず飛び出してしまった 
空気は変わらず何となく身構えてると扉が閉まりまた上へと昇っていった 
しばらく唖然としていると後から誰かに背中を叩かれた 
そこからどうなったのか分からないがいつのまにか知らない街にいた 
時刻は変わってないけど看板の文字がよく読めない 
携帯出すとすごい薄くて自分のじゃない 
しかも連絡すると使われていなかった 
自分の名前も街も人も分からず何だか悲しくなってふらふらしていると 
偶然ガラスに映った自分が見えた 
まったく知らない顔だった 
あまりのショックで倒れてしまった 
それから何やかんやで生活し最近通院を終え何とか暮らしているが今でも違和感が消えない 
今でも背中を叩かれた感覚をはっきり覚えている