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 私の通っていた高校では、学校の裏手を流れる小川を走るという変わった行事がある。 
毎年、行事の前には一年生の男子が河の中のゴミ・危険物等を拾ったり、コースを作るために草刈りをさせられる。その時の話だ。 

川のほとりでやたら草が生い茂っている一角があり、私以下男子数名はそこの草刈りを命じられた。 
高さ150cm、直径2メートル程の草の固まりに見えた。こりゃ大変だと思っていたが、案外すぐ終った。 
固まりに見えた草は、ドーム状というか、中が空洞になっていた。
 
問題はその中にあった物だ。ぬかるんだ川縁に、木の杭が三本刺さっていた。高さは1メートル前後だろうか、3人兄弟のように高さが10センチ程度の刻みで段々になっていた。 
そしてその中央の一番高い杭に、握りこぶし大の木彫りのお釈迦様が座っていた。 

一応教師に「せ、せんせい!神様!神様がいた!」と(半ばネタっぽく)相談し、
念のためどうするか確認。 
そのままにしておけ、との事なので、お釈迦様には触れずに作業を続行。 
お釈迦様を取り囲むように草が生い茂っているのはなにか人為的なものを感じたが、
特に気にせず作業は終了。 

しかし、本当の恐怖はその一週間ほど後だった。 


作業に関わった私以下数名は、
なぜか川の神様を目撃したオカルト少年団ということになってしまっていた。 

噂では、いや草の中から発光体が飛び出しただの、いや川の底から呪いの像を掘り起こしただの、荒唐無稽なものばかりだった。 
私が弁明の為に「話に尾ひれがついている」というと、それの又聞きからか、私が「川の神は尻尾にひれがついていた」と証言している事に。 

知らない人にも影で嘘つき呼ばわりされ、しばらくの間日陰者として過ごしましたとさ。