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昔、妙な電話が掛かってきた事がある 

当時俺は小学4か5年生位だったか、親から留守番を頼まれたんだ。 
お駄賃として五十円貰ったからもう張り切って留守番してた訳さ 
そしたら電話が掛かってきた。 
留守番電話にしてあるから別に電話に出なくて良いよと言われてたのに、俺は「出たら褒められてまたお駄賃もらえるんじゃね?」とアホな事を考えすぐに電話にでたんだ 

「もしもーし」と呼びかけたけど返答がない、そして何故か後ろの方で昔の時計が三時の時とかに鳴る『ポーン』ってずっと音が鳴ってた 
また俺は呼びかけたんだがまだ返答は無い、そこで俺は何故か「あ、この人我慢比べがしたいんやね」と思ってしまって無言のまま受話器に耳を傾けて、人の声を聞こうと頑張り始めた 
その間も『ポーン』という音は鳴り続けてた 

一、二分たった位だろうか、そこくらいから俺は何でこのポーンという音は鳴り止まないんだろう?と思い始めた。 
時計の音によく似てるのになんで鳴り止まないんだろう?ちょうど三時で止まってるとか?いやいやそれはないだろう。 
そんな事を考えてたら、無性に怖くなった。もしかしてこの電話は幽霊からじゃないか?と 
そのときだった、『カラカラカラ』と家の玄関を開けるような音(ドアじゃなくて横にスライドさせたら開くかんじの)がした 
誰か来る!これは絶対に幽霊だ!と思った俺はすぐに電話を切って座布団を頭から被って震えながら帰りを待ってた 
まあ、当然ながら変な電話が来た!ありゃ絶対幽霊だ!と言っても信じられる訳も無かった。 
あれはなんだったんだろう?ともやもやした気分でその日は過ごした。 

月日は流れて一昨日の事だ。 

その無言電話が再び俺の携帯電話に掛かってきたんだ。 
大学からの電話とかがあるから反射的にその電話にでたのだがまた同じく無言、後ろの方ではポーン、ポーンとなっている 

…おかしい、夜の10時15分位に大学から電話してくる事もあるまいし、それになんで時計が鳴ってるんだ? 
その瞬間に初めてその無言電話が掛かってきた時の事を思い出して鳥肌が立った 

そしてまた『カラカラカラ』と聞こえた瞬間、「ひさしぶりだな」って言われた 

すぐに通話を切って携帯の電池を抜いてビクビクしながら親父と30分ほど電話で話して貰って落ち着いて寝た 
なんだったんだろう、あれ