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俺の地元は田舎だったけど、近所には同い年の奴らが何人かいた。小さい時はそいつらと探検ばっかりして遊んでたんだけど 
ある日近くにある池周辺を探検しようってなったんだ。 
6人程で探索してたら川の横の藪から「ほほほほほほほ~」って声が聞こえて 
近くの婆さんだろと思い、1人が藪に向かって「うるさい!!婆!!」って言って石を投げたんだ。 
石が藪入った瞬間に、藪の方から何かが飛んできて俺達の間をすり抜けた。 
その場にいた全員がビビって即効家に帰ってしまい正体は不明だったんだ。 
それからは何も異変もなく過ごしてたんだが 
時が過ぎ、大学に入学して大阪に出た俺は冬休みの為実家に帰ったんだ。
節約の為鈍行で4時間という長旅に疲れた俺に母親が放った一言が・・・「夕飯鍋やねんけど・・・白菜ないから畑行って取ってきて(ハート)」だった。 
実家に着いたのが午後6時辺りで周りは真っ暗。 

ちなみにその畑に行くには、あの池を通らなければいけない。しかも街灯さえなく冬の夕方になれば真っ暗で何も見えない、更に道は軽トラックが1台通るのがやっとの道幅。 
こいつ(母親)鬼か?と思いつつも、夕飯の為ならと思い懐中電灯片手に原付に跨り、いざ出陣。 
仕方なく家を出たものの、あまりの暗さにビビる俺。 
頼りは原付のライト。畑に着き、猛ダッシュで白菜を入手。真っ暗な上、動物?らしき声が時折聞こえる。 
俺涙目で白菜片手に原付までダッシュ。エンジンがかからないという 
アクシデントには合わず快調に帰路につく。 
しかし、あの池付近を走行中に、「・・・ほ・・・・」って聞こえた。 
「何?」と思い、その場で原付のエンジンを切って耳を澄ますが 
何も聞こえない。 
「空耳かw」と内心ビビりつつもエンジンをかけようとした時に 
「ほほほほほほほほほ~」 
確かに聞こえた。昔の記憶が一気に蘇る。懐中電灯で辺りを照らすが人の気配がしない。 
しかし、「ほほほほほほほほほ~」と声は聞こえ続ける。 
半泣き俺昔の事を思い出す。あの藪に懐中電灯の明かりを向ける。 
何もいない。 

しかし藪はガサガサしてる。必死でエンジンかけて 
細い道を飛ばして帰った。その後は何も起こらなかったが、あそこには何がいるんだろうな。ってのが体験したはなしです。 
あ・・・夕飯の鍋は美味しかったです。