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 七年ほど前の話 

 時期は忘れたが、呼び出されて子供と一緒に実家に向かってる最中。 
 突然、目の前にばあちゃんの家にある、小さい土地神様(?)の社が浮かんできた。 
 ゆっくりと扉の所がアップになっていく感じで近づいてきた。
 そして内側から扉が開いて、吸い込まれた。 
 お堂の中は、↓に向かって深い穴が開いていて、そこにふんわりと吸い込まれた。

 時々曲がったりしながら、結構なスピードで落ちていた。 
 どこに行くのかなー とか、思っていたら、突然広い所に出た。 
 一拍して、自分が落ちて(?)いた所の筒から外に出たってことに気付いた。  
 そこは、木漏れ日のさす大樹の外側の一部というのが、自分の中で一番近い例えだと思う。
 たくさんある光っている所。その一つから自分が来たと、そしてそんな場所がたくさんあるんだと、理解できた。 
 光るところから延びる管は、近くにある管とくっついて少し太くなり、またその先で近くにある管とくっついて少し太くなっていく。 
 無数にあるそれは、徐々に折り重なっていき深くなっていた。 
 見ている間もどんどん落ちていってるんだが、ここはまだ枝先だとわかった。

 とても綺麗で、まだまだ見ていたかった。 
 が。 
 車の運転中なのだ。 
 旦那の実家から電話で呼び出されて、山道運転真っ最チュゥ。後部座席には、風景見飽きて熟睡中の子供。 
 向こうに意識を引っ張られるのを感じつつも、無理やりこちらに戻った。 
 山道の中よく事故らずに走れたと、いまでも思う。 

  体験したのは昼間。そのときすでに子供は寝てたし、運転中にした体験だった。 
  暗いとは感じなかったかな。 
  ゲームでいう、地面の裏側な感じだとおもう。地面の中にあんなに広い空間があるとは、思えないので。 
  社があるのは自分の親で、後日手を合わせに行ったが、なにもなし。 

  あと、社の事なのだが。 
  親に誰か知ってそうな人がいないか聞いた所、ほぼ亡くなっている事がわかっただけだった。 
  この社については「土地神様が祭られている」以上の事はなにも知らないようだった。 
  旦那の実家にも、自分の親にも、この体験は話したことはない。