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244 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 17:30:06.21 ID:+xdZHQiG0 [6/9回(PC)]
「何か見えるの?」 
「いや、気のせいかもしれないですが、何となく・・・」 
「幽霊とか、見える方?」 
「いえ、ぜんぜん。今まで一度も見たことないです。」 
「じゃあ、今なにが見えてるんだ?」 
「そうですね・・・何となく、親子連れのような・・・」 
「そうか、じゃあ、きっと見えてる。俺もあまり見える方じゃないが、今同じものが見えているよ。」 
「じゃあ、あれ、お化けですか?」 
「本物の親子連れなら二人で見えてもおかしくないだろ?」 
「いえ、たぶん違うと思います。」 
「やっぱりそう思う?あれね、じつは最初に見えたときより、こっちに近づいてるんだ。」 


245 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 17:38:26.32 ID:+xdZHQiG0 [7/9回(PC)]
「え~!こっちに来てるんですか?帰りましょう!どこか明るいところに移動しましょう!」 
友人はやはり騒ぎはじめた。 
「そうするか。」 
コッヘルのお湯を捨ててストーブを片づけ、広げていた寝袋を丸めた。 
ふと目を向けると、親子連れの人影はもういなくなっている。 
「おい、まだ見えるか?」 
「いえ、もういませんね・・・消えてくれたのかな?」 
そう答えた友人の方を振り返ると、 
友人の真後ろに人影がいた。 
僕は思わずギョッとして彼の背後を見てしまった。 
友人は僕を見て、思わず背後を振り向いた。



246 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 17:46:36.59 ID:+xdZHQiG0 [8/9回(PC)]
人影にははじめて表情があった。 
女性であったが、身長が180近い友人を見下ろすような顔の高さだった。 
目を大きく見開き、口を堅く閉じていた。 
「ぐわ~~!!」 
と叫びながら手に持っていたものをすべておとして 
尻餅をついたというか、跳ね飛んだというか、 
怪我をしかねないような転び方をした。 
僕は、グッと息が詰まり、動けなかったが、 
友人が僕の足下に転び込んできたので、とっさに手を出して支えようとした。 
そのわずかな隙に、女性の顔は消えていた。 

静かな夜に戻ったけども、僕と友人は寝ずに家路についた。 
落ちはないけども、本当に怖い体験だった。



249 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 19:45:18.52 ID:XNZVU8qd0 [1/1回(PC)]
怖いなぁ。 
で、その長身の女性が連れていた子どもはどうなったの?



250 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 20:08:05.94 ID:07fOHmmh0 [1/1回(PC)]
>>246 
なかなか怖かったです。



251 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 20:09:40.44 ID:+xdZHQiG0 [9/9回(PC)]
子供の方はどうしたのかわからない。 
最後にみたのは女性の肩から上だった。 

そこで何があったのか、何がしたくて僕たちに近づいたのかはわからないが 
たまたまそこにいた、というよりは 
こちらの存在を意識しているかのようなあらわれかたで 
しばらくは祟りでもありかねないと思いびくびくした。



252 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 20:37:52.62 ID:Lbp3e0Rj0 [1/1回(PC)]
寂しかったんじゃないかな