430 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2012/02/06(月) 15:33:25.10 ID:S3pb4sGSO [4/8回(携帯)]
自分ではすごく奇妙で怖かった話 

東村山から新宿へ帰ろうと 
真っ暗な田舎の駅に入り 
電車を待っていた 
ホームには照明はあるけど 
駅は山や畑に囲まれて 
辺りは真っ暗 
電車を待つのも俺だけで 
心細くベンチに座っている 

一つ視界から現実世界を感じさせてくれるものといったら 
真っ暗な景色の中に、赤くボヤ~と浮かび光る「医院」という電光看板だけ 
それもまた俺の奇妙さを盛り上げたてた

 
433 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2012/02/06(月) 15:47:51.08 ID:S3pb4sGSO [5/8回(携帯)]

電車がホームに到着すると 
乗客も数人おり 
少し、その奇妙な世界と別れを惜しむような心境で 
電車の窓越しに「医院」と無人駅を後にした 

新宿までは1時間近くかかり 
俺はスカスカの車内で 
悠々と眠りに落ちる 


しばらくしたのか 
ふっと目を覚ますと 
電車は動いておらず 
乗客も俺一人で 
窓越しには不気味に赤く光る 
「医院」 


山手線のような循環線ではないが、折り返し運行のため 
あ~寝過ごしちゃったか 
と、もう一生くることはないと思っていた無人駅に再びいることに、背筋をゾクッとさせ、回送車両を降り、再び次の電車に乗って新宿をめざす 

結局、その後、3回乗っても 
いつのまにか眠りについてしまい 
ドキッと目を覚まし 
「医院」を目で探す作業を繰り返し… 
終電を逃して、この日は東村山の友達宅へ泊まることになった 

おわり