799 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/08(水) 15:34:32.45 ID:LIPWYzsr0 [1/3回(PC)]
(1/3)震災後。 
コンビニに行く途中、女の子に会った。 
「ねーねー」 
傷だらけの女の子はにこにこしている。 
「あんねー、せまくするって」 
雨でもないのに、濡れていて様子がおかしい。 
ああ、もう亡くなってる子の幽霊かなと思った。 
(ぼやけた感じでもなく、はっきり見えるのが奇妙だった) 
「何を狭くするのさ?」 
「もん」


800 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/08(水) 15:37:01.85 ID:LIPWYzsr0 [2/3回(PC)]
(2/3) 
「もんってゲートの門のこと?」 
「うん!あたしね、並んでたけど。すいてないから、もうちょっとここにいるね」 
ちょこんと座ると足がデロデロに溶けかけていた。 
「大丈夫?」 
「うん。あたしはね、三本目を切ってもらうんだ」 
「三本目?」 
女の子がわき腹を見せてくる。 
「これね、■■(よく聞き取れなかった)君のね、うで」 
「腕?」



801 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2012/02/08(水) 15:39:28.51 ID:LIPWYzsr0 [3/3回(PC)]
(3/3) 
わき腹にイソギンチャクのようにくっついた腕がヒラヒラ動いた。 
「そのまま、あっちへ行けないの?」 
「変なのまじるから、門がせまくなったの。ちゃんと人の形してないとだめだって」 
「何か飲みたいもの、ある?コンビニ、近いからさ買って来るよ」 
「リンゴ!小岩井のリンゴ!」 
そのジュースを買って戻ると、もう女の子はいなくなってた。