107 : 4/6[sage] 投稿日:2012/01/28(土) 00:40:20.02 ID:pO1ybxXv0 [4/6回(PC)]
「昨日のこと怒ってんのかな」「ビビリすぎて外出られないんじゃねw」 
など適当なことを言っていたが、A君は3日間学校に来なかった。 
その間にも知らない番号からの着信は続いた。 
しかし着信は決まってケータイが手元にないときだった。 

その話を学校で友達にすると 
「それAの番号じゃん?」 
A君に教えてないんだけどなあ、てか電話かけてくるなら学校来いよとかそのときは思っていた。 

3日後、A君が学校にやっと顔を見せた。 
みんな口々にA君をいじったり、心配したりした。 
A君はいつものようにつっこんだり、返事をしたりしていた。 


108 : 5/6[sage] 投稿日:2012/01/28(土) 00:40:40.35 ID:pO1ybxXv0 [5/6回(PC)]
だけど一つだけ違うことにみんなは気付いていた 
表情が無い。笑わないし怒らない。常に無表情。 

それからというもの、A君は無表情だし 
授業中は教科書も出さずにずっと教卓を見つめてるし 
話をしていてもA君だけかみ合わない。 
「そういえばあの時さー」みたいな話をしても覚えてないか、明らかに違うことを言い始める。 

そんな調子で卒業まで過ごして 
結局A君は卒業まで変わらなかった。 
不思議なことに卒業後の彼の進路を知る人はいない。



109 : 6/6[sage] 投稿日:2012/01/28(土) 00:41:16.61 ID:pO1ybxXv0 [6/6回(PC)]
卒業してしばらくたってからも、A君からの着信は続いていた。 
正直気味が悪くて、着信拒否にしていた。それでも履歴には残る。 

ある日ケータイを機種変して、設定を忘れていて 
また着信があったのだ。いつもと違ったのは留守電が入っていたこと。 
少し興味があったので聞いてみた。 

「スー…」という息を吸う音みたいなのがずっと鳴ってるだけで何も無い 
本気で気味が悪くなって切ろうとして、耳から話した瞬間に何かが聞き取れた気がした。 
気になってもう一度再生すると、今度は聞き取れた。後悔した。 
「おまえのせいだ」ボイスチェンジャーでもあてたような声だ。 

俺はその時やっと気付いた。A君は怒っているのだ。あの時先頭を行かせたことを。 
いや、もしかしたら中にいた何かが怒っているのかもしれない。 

5年経った今でも着信は続いている。