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750 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/11/14(月) 21:33:14.05 ID:nRKDBNy00 [1/1回(PC)]
四歳のころ、今の実家に引っ越したんだよ。 
で、言うまでもないが引っ越したばかりで友達はいなかった。 
そんなわけで、近所の空き地でひとりあそびをしてたわけだ。 
ある日、俺より少し年上の男の子が「一緒に遊ぼう」と声をかけてきて…今はない近所の小川でカエルを捕まえたり、いろんな遊びを教えてもらったんだよ。 
で、夕方暗くなるとその男の子は「もう遅いから家にかえりなよ」と言って俺に帰宅を促すんだ、 
その際に必ず彼は「僕の後をつけちゃダメだよ」って念を押すんだな。 
彼は俺ん家の向かいにある住宅の敷地の奥にある壁の隙間を折れ曲がって帰るんだよ。 
そして翌日、外でひとりあそびしてるとまたやってきていろいろと遊びを教えてくれた。 
そんな楽しい日々が数週間続いたんだけど、ある日、俺の母親が「毎日ひとりで遊んで寂しいよね、今度遊園地に連れていこうか」と言ってきたんだよ。 
俺は「寂しくないよ。毎日向かいの家のお兄ちゃんが遊んでくれるから」すると母親は「…?」と不思議そうな顔をするんだな。 
で、翌日…いつものように「お兄ちゃん」と一緒に遊んで…俺は前日の母親のリアクションが気になり、思い切って彼の後をつけたんだよ。 
彼が向かいの家の壁を折り曲がった先にあったのは…俺も彼も越えられないくらい高いブロック塀だった。 
勿論、彼はいない。猫一匹通れる隙間もない。 
その後、二度と彼は俺の前に現れることはなかった。 
今でも実家の向かいにその家も折れ曲がる塀も、そのさきにあるブロック塀も現存する。 
彼は何者だったんだろうね。