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672 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 15:57:07.50 ID:Y28VnTva0 [1/5回(PC)]
初めて書き込みます。本当にあった話。長いかも知れません。 

神戸市北区のTという所に住んでいるんですが、 
そこにはちょっとだけ変わった下水管があります。というより溝。 
縦横2,5m程で、道路の横に設置されていて、長さは1km程。山から遥か下の交差点まで繋がっています。 
上は何もないので、その溝に入ろうと思えば誰でも、どこからでも入ることは出来ます。今でも。 

中学2年の頃、1人で下校中していた時の話。 
その溝の事は前から気になっていて、何気なく今日は入ってみようと意気込んでいた。 

歩いて其処へ向かう際、丁度その時、入ろうと決めていた下水管の傍のバス停に 
これから習い事に行くらしい同級生の女が突っ立っていたので声を掛けた。 
女は美少女・・ってわけじゃないが、中世的な顔で肌は綺麗。 

「よぉ○○。 なぁ、この下行ってみいひん?」  「ぇえ!? この下? えーでも時間ないし」  「すぐ終わるって」 

それで、その女が覗き込む中、俺は溝に飛び降りた。 高さは2、5m程なので無茶でもなかった。 
溝、というより其の通路の中はひんやりしていて、少しだけ埃っぽいような感じ。 
前後の通路を見ると、暗く不気味な空間がどこまでも続いていた。 
俺は「おーおー」と感嘆し、女にも来るよう手招きした。 女は少し戸惑っていたが、降りてきた。

 
673 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 15:58:26.26 ID:Y28VnTva0 [2/5回(PC)]
2人で、その奇妙な空間の雰囲気を30秒程味わった後、女が 
「もうバス来てまう 行かな」 
と離脱。俺が段になって上へ押し上げる際に白のパンツが見えた有難う。 
俺も上へ上がろうとしたんだが、どういうワケか、もう少しここに居たいという気分に突如なった。 
中二的な表現になるが、奥から何かが呼んでいる、そんな感じがした。只、通路の奥に興味があっただけかも。 
「○○君、おーい、けぇへんの?」 「うん・・・何か・・・先行っといて」 「? 何か探しとんー?」 

やがてバスが来たようで、その女は行ってしまった。 

一人になった俺は、進んでみようと奥へ足を向けた(坂上の方角)。 
ビビりながらも、ゆっくりと歩を進めて、10mも行かなかったはず。 暗くて認識しにくかったが 
左手にドアがあった。 赤みがかかった茶色い扉。  俺は「おお!」と遠慮もせず 
そのドアの取っ手(何ていうか、レバーが沢山付いてて回して開けるタイプのドア)を回してこじ開けた。 
すると、もう一枚同じような扉があった。其のとき居た空間は縦横高さ2m程。 
またしても俺はドアを回して開けた。(これはかなり硬かった) もう1枚の扉を引いて開け、意気揚々と覗き込んだ。 

中に狂人が居た。 

空間はかなり広く、学校のプールとまでは行かなくても、それ程の広さがあった。 
全体が通路と同じくアスファルトで、高さ2,3m、他はかなり長い。



674 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 15:59:43.77 ID:Y28VnTva0 [3/5回(PC)]
そんな無機質な空間の中心にソイツが座って?居た。 
正確な姿は分からないが、茶色のファが付いた黒色のコートを着ていて、フードを被っていた。コートはボロボロ。 
下は布切れを巻いていた。首はひん曲がってて、身長は当時の俺と同じ位の170cm程だったと思う。 
ただのホームレスじゃね?って思うかもしれないけど、俺はそうは思えなかった。挙動から何まで不自然で不気味過ぎた。 

俺は一目見た瞬間、既に鳥肌が立っていた。 ソイツも急な訪問に驚いたのか、互いに10秒間位硬直した。 

それで俺は軽くお辞儀して、「ぁ~えー・・・ここに住んでいるんですか?」と聞いてみた。 
ソイツはピクリともせず黙ったまま。 
俺はもう我慢出来なくなって、「それにしても、こんな所があったんですね~失礼しました」と言いつつ扉を閉めようとした。 
その時だった。扉を閉める俺の腕の隙間から、ソイツが猛ダッシュしてくるのが見えた。 
またも体に戦慄が走り、慌てて閉めようとするも、間に合わず、ソイツは閉まりかかった扉をこじ開け、俺はソイツに肩を捕まれ、無理矢理中へと投げ込まれた。 
その時分かったんだが、ソイツの体はかなり白かった。まぁこんな所に住んでいたら無理もないかってレベルじゃない。後首筋に血管が浮き出ていた。 

ソイツは扉を閉めて出口を封鎖した。 俺はこの時、来た事をかなり後悔したと思う。 

それからソイツは、かなり不自然な動作で歩きだした(俺の方を見ながら、全身が小刻みに震えて膝がカクカク)。 
あの歩き方は思い出しただけでも泣きそう。 
ソイツは奥に散らばってる、材木や鉄のタンス?からステンレス製のお盆を持ってきた。 
俺は何かいいものでもくれるのかな?って馬鹿なことを考えていた。



675 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 16:00:43.40 ID:Y28VnTva0 [4/5回(PC)]
お盆の上には、散らばった石コロがあって、ソイツはそれを俺に差し出した。 
もう狂ってる。どうしようマジやべえと思いながら、手をフリフリして「いらない」アピール。 
それでソイツは口を開いた。「ぃん・・・ぃら・・ないぁ?」 
「いらねーよ!!」と思いながら、コイツ話せるのかぁと安心するはずが、逆に恐怖が沸いてきた。 
ソイツはもう一度言った。「ひ、しら・・ないぁ? ぁがひている」 確かこう言った筈。 

「知りません」と答えようと思ったけど、流石の俺。喉から出掛かったその言葉を飲み込んで 
「知っていますよ」と答えた。 
そいつの顔はフードでよく見えなかったけど、大体の表情は伝わってきた。 
「それ、見たことあります。今取ってきますから、そこで待っていて下さい」 「そこで待っていて下さいね」 
といい慎重にドアを開けた後は猛ダッシュ。 あの時の機転は俺にしてはマジで神だったと思う。 

興奮しながら出てきた俺は元来た通路に戻り、急いで下水管から上がろうとした。 
しかし2、5mの高さは容易ではなく、4回目でようやく上る事が出来た。その時、何度も右の方向を確認しまくったが、 
幸いソイツが追ってくる事はなかった。



676 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/24(水) 16:01:36.55 ID:Y28VnTva0 [5/5回(PC)]
翌日になっても興奮は止まらず、その出来事をクラスのみんなに話しまくった。 
あまりに俺がマジに話すもんだから、あの女を含め、部活帰りに結構な人数が付いてきた。 

その扉は当然幻覚でもなく、普通にあった。てか今もある。 
俺は「な?な?あっただろ? おい、みんなちゃんとアレに挨拶するんだぞ(笑)!」など興奮しぱなっし。 
それでまた開けてみると、ソイツはいなかった。 
他の奴らは、その空間にあった木材等を蹴っ飛ばして荒らしまわっていた。 
その時アイツが大事そうに持っていたお盆と石コロは見つからなかった。 

噂は先生にまで伝わって、そして場所は場所だけにあって、かなりの厳重注意を受けた。 
以来ちょくちょく友達と行っていたが、無機質過ぎるのと、水っぽい臭いが鼻に付くので、やがて誰も行かなくなった。 

そして数年後、高校生が其処からかなり近い場所で殺害されたが、恐らく関係はない。 
アイツは一体何だったのかと今でも思う。只の狂人なのかねぇ。