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336 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:48:17.10 ID:+SPJynOP0 [1/10回(PC)]
軽井沢の実家に帰省した時の話。 

実家と言っても古臭い家とかじゃなく、十六年ぐらい前に建て替えた 
結構見掛ける洋風の一戸建て。 
建て替えたのは一人暮らしを始めてすぐだったから、たまに実家に帰っても 
あまり自分の家という感じがしなかった事を覚えている。 
で、盆ということもあり、実家の両親に顔見せ程度に寄ろうかな、と 
思ったわけ。日帰りでね。

 
337 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:48:57.84 ID:+SPJynOP0 [2/10回(PC)]
盆休みに入る朝、すぐ実家に向かい家を出た。 
着いたのは昼過ぎくらい。 
両親に事前に連絡していなかったのが災い。家に誰もいない。 
その場で連絡してみたけれど、帰るのは夜の八時前後になるとのこと。 
まあせっかく来た訳だし、ということで、家の前で待機しながら適当に携帯を弄り時間潰し。 
軽井沢って避暑地みたいなイメージがあるけど、やっぱり夏は暑くて、正直きつかった。 

辺りが段々と暗くなる頃に、予定より早く、両親は帰ってきた。笑顔で近づいて来る二人を見ると、 
なんとなく、帰って来て良かったな、と思えた。 
その後、夕食を食べて帰ろうと思っていたのだけれど、両親の強い要望で 
結局その日は一泊することになってしまった。



338 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:49:38.80 ID:+SPJynOP0 [3/10回(PC)]
夕食の後は、両親との会話を楽しんだ。父は定年退職の後、母とは仲良くやっているとか、 
いろいろと、近況について報告しあった。 
ようやく両親から解放され、床に着いたのは一時過ぎ。 
その日は何をしたという訳でもなかったけれど、妙に疲れが溜まっていたようで、 
見慣れない天井を意識しながらも、すぐ眠りにつけた。 

目が覚めたのは、四時過ぎ、天井からの物音だった。 
何かが這うような、引き摺るような音が上から聴こえる。 
実家は二階建て。今寝ているのは二階のゲストルーム、父や母は反対側の奥の部屋、 
つまり、音は天井裏からということになる。 

恐怖の中、そんなことを考えている内に、音は止んだ。 
しかしそれ以降、両親の所へ行くこともできず、天井を凝視したまま固まっている内に、 
一睡もすること無く、朝になってしまった。



339 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:50:19.71 ID:+SPJynOP0 [4/10回(PC)]
陽の光りが差し込みだす頃になり、ようやく両親の所へ行き昨夜の出来事を説明した。 
すると父も母も、「やっぱり出たのか」と、口をそろえる。 
詳しく聞いてみると、なんでも建て替えた時からの現象であるが、特に悪さをするわけでもなく、 
両親曰く、ほっといた、らしい。この時は流石に、両親の神経がすごいと思いました。 
その後知ったことを列挙すると、 
二階の天井裏は現在、物置になっている。 
這いずりだしたのは建て替えて直ぐ。 
稀に昼にも音がする。 
天井裏へは月一で掃除にいくが、別段変っている所は無い。 
とのこと。この時まで天井裏が物置になっている事すら知りませんでした。 
程なくして恐怖が薄まったのか、天井裏を見てみたいという欲求が込み上げて来ました。 
元来、好奇心は旺盛な方であり、こうなるとどうしようもない。 
是が非でも覗きたくなる。その後、両親に断ることもせず 
天井裏へと続く階段を下ろし、先程までの恐怖は何処へやら、 
スタスタと上って行ってしまいました。 
今にして思えば軽率な行動ですが、あの時は不思議とそう思わなかったのが怖いところです。



340 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:51:01.34 ID:+SPJynOP0 [5/10回(PC)]
天井裏の印象は以外に明るく、掃除されているだけありキレイだということ。 
そして、何といってもスペースが広い。三分の一はダンボール箱で埋まっているのに、 
それでも大人四人が大の字で眠れるほどの広さがある。 
そうやって、しばらく感心したように見回す、しかし他にこれといって 
変わった物は確かに無い。 
好奇心を満たせず、少しがっかりして肩を落とす。特に何かを期待したわけではないけれど、 
こんなものかと思い、階段に戻る。 
すると突然、ドン! とダンボールを叩くような音が響く。 
瞬間、心臓が引っくり返るような感覚に襲われる。その場で身体を硬直させ、音のする方を凝視する。 
ダンボールの山に変化はなかった。ただ一つだけ、封が切れて開いている箱があった。 
逡巡の後、恐る恐る箱に近づく。いつでも階段に向かいダッシュできるように、体勢を整え 
手を伸ばしてゆっくりと箱を開く。 
僅かに開いた隙間から覗き込むと、そこに入っている人形と眼があった。



341 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:51:41.94 ID:+SPJynOP0 [6/10回(PC)]
人形は西洋風のもので、見覚えがあった。手に取り眺めると次第に思い出してきた。 
しばらく観察してみると、それが子供の時のお気に入りで、よく遊んでいた人形だというのが分かった。 
人形の入っていた箱には他にもおもちゃが沢山入っていた。 
その場に座り込み、懐かしいそれらを一つ一つ手に取り、眺めた。 
しばらく感傷に浸っていると、あることに気が付いた。 
あの人形が消えている。 
途端に恐怖が湧き上がる。辺りを見回し人形の姿を探す。 
そして背中に違和感があるのに気付く。 
恐る恐る背中に手をやると、指先に先程の人形の感触が伝わる。 
瞬間狂ったように身体を揺らせ、人形を振り解こうともがいた。 
だが勢い余って正面から転倒、腰が抜けて立ち上がることも出来ない。 
背中の人形が這い寄って来るのを感じて、もう駄目だと思った時、 
母が来た。



342 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/08/15(月) 11:52:55.57 ID:+SPJynOP0 [7/10回(PC)]
「うるさいから何をしてるかと思ったら、人形遊びだなんて」と困った顔をした後、 
「昼食出来たから、下りてきなさい」と言って、下りて行ってしまった。 
その後、冷静に背中の人形を掴むと簡単に外れた。もちろん動かない。 
後はもう昼食を食べてすぐ家に帰るだけだった。 
しかし問題が一つだけ起きた。 
あの人形とおもちゃ一式を母に持たされたことだ。 
母はどうやら人形と遊んでいると勘違いしたらしい。 
襲われたといっても、照れ隠しみたいな感じで受け取っている。 
仕方なく、人形は連れて帰ってきました。 
途中、捨てようかとも思いましたが、怖くて出来ません。 
そんなこんなで、人形は今、家にいます。 
あれ以来動かないので、少し安心しています。 
ただ、人形の計画通りっぽいのは気のせいですかね? 
それがとても怖いです。