90 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:20:27.55 ID:ydBWlOMD0 [1/7回(PC)]
昔だけど墓地で遊んでてかくれんぼをしようって事になった。 
(隠れる場所なんて殆ど無いのによくやったなと思う) 
普通はみんなでかい墓の後ろとか茂みとかに隠れるけど 
ヒロって呼ばれてた馬鹿が納骨堂の扉をあけてその中に隠れて入ってたんだわ。


93 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:26:55.97 ID:ydBWlOMD0 [2/7回(PC)]
結局いくら探してもヒロが見つかんないから「帰ったんじゃね?」って事で 
みんなで帰っちゃったんだ。 
墓地から100mくらい離れた時だったかな。いきなり墓地の方から物凄い叫び声が聞こえたんで 
みんなで振り返って墓地のほうを見たんだ。「今の悲鳴?」「ヒロかな?」「見に行こうか」 
って話をしてたんだけど戻ると坊さんに見つかりそうでヤバイって流れになって 
そのままそこで待とうって事にした。でも、10分くらい待っても誰も来ないから俺たちはそのまま帰った。



94 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:33:40.67 ID:ydBWlOMD0 [3/7回(PC)]
次の日さすがにみんなで帰っちゃったのはまずいよなーなんて思いながら学校へ行くと 
ヒロはいつも通り教室にいた。あまり元気がないような感じもしたけど俺たちが帰っちゃった事を 
怒っている様子でもなかった。 
「あのさ、ヒロどこに隠れてたんだよ」って聞くと 
「ほら、扉がついた小さな家みたいなお墓あったじゃん。あの中」って答えた。



95 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:41:09.93 ID:ydBWlOMD0 [4/7回(PC)]
「お前馬鹿じゃねーの。お母さんに聞いたんだけどあれ、その家の先祖とかの骨壷が 
 たくさん置いてあるとこなんだぞ」って怒ったら 
「あー白い壷とか置いてあったわ」ってそっけなく答えられたんで俺は 
頭にきて「信じられねー」って捨て台詞吐いて自分の席に戻った。



98 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:47:22.76 ID:ydBWlOMD0 [5/7回(PC)]
そうしたら俺とヒロのやり取りを見てたのか、一緒にかくれんぼしてた他の友達が来て 
「何?やっぱり昨日のあの叫び声、ヒロだったの?」っていきなり聞かれたんで俺は 
「え?」っと思わず言っちゃったんだ。一瞬何を聞かれたのかわからなかったんだけど、 
「ああ、そうだ」って昨日のあの墓地から聞こえた叫び声を思い出した。 
「やっぱりヒロだったの?」 
「・・・いや、忘れてた。聞いてないや」って言ったら 
「何だよ・・・あいつさ俺たちが聞いても『知らない』ってとぼけてんだよ」 
「あれ絶対ヒロだよな」 



99 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:51:38.68 ID:ydBWlOMD0 [6/7回(PC)]
俺は昨日の出来事を思い浮かべながらヒロのほうを向いたらヒロと目が合った。 
ヒロはなぜか目をそらして下を向いてしまった。 
その日、俺たちとヒロは何だか妙な関係だった。 
お互いに話したいことがあるんだけれど何だか近づいちゃいけないような。



100 : 本当にあった怖い名無し[] 投稿日:2011/06/01(水) 23:58:11.18 ID:ydBWlOMD0 [7/7回(PC)]
学校が終わって俺たちはヒロを除いていつも通り帰ったんだ。 
友達と別れて一人で歩いてると駄菓子屋さんの脇にヒロがいた。 
俺はなんて声をかけていいのかわからんかったから 
「何で先に帰っちゃうんだよ」って言ったと思う。 
そしたら「○○(俺のあだ名)だけ大丈夫だから」って言われた。