538 : ME ◆KCYjPGrG56 [sage] 投稿日:2011/04/08(金) 03:34:52.12 ID:XQ/W8jQK0 [5/16回(PC)]
私がちょっとケガをしただけで、カイさんは謹慎。 
代わりに、エイジさんが世話役を代行した。 
エイジさんが代行を務めはじめて数日後に事態はもっと悪化。 
放課後、エイジさんは教室から出て行ってしまった。 
どうしたのだろうと思っていると、「あたし、知ってるよ!借り子の殺し方!」 
急にクラスメイトのナナコちゃんが私の腕をぐいっとつかんだ。 
有無を言わさず、他の女子も私をつかんで、女子便所へ連れて行く。 
一番奥の個室の洋式トイレにふたをして私を座らせた。 
ナナコちゃん含む九人の女子がギューギュー詰めになって入ってくる。 
カチャッと個室の鍵がかかる音がした。 
私は三つ編みの髪をむちゃくちゃにほどかれた。 

かーりこ、かりこ 
つつかれめーに、#&$%ばなー、 
サイコロ(?)ふってー、したぬいてー、 
=#%<$ちょっきん、あしじょっきん、 
なかわたつむいで、いとひいてー、・・・・・・ 

延々と不気味で意味不明な歌を歌いながら、一人ずつ私の髪を一束握って 
ジョキン、ジョキンとハサミで切っていく。


539 : ME ◆KCYjPGrG56 [sage] 投稿日:2011/04/08(金) 03:37:06.64 ID:XQ/W8jQK0 [6/16回(PC)]
ザンバラ頭でどうにか学校を飛び出した私はもう怖くて怖くて、I市からとにかく出たい、逃げよう、家に帰ろうと必死で走った。 
ただ、土地勘の無いI市から遠い地元(車でも帰れるかどうか)へ、どうやっても逃げることは出来きなかった。 
夜の九時過ぎ頃、警察に保護された。 
家出人の捜索は出ていない。 
この辺りの子ではない様子。 
名無しで(本名を名乗らない)生活していたので、警察でも名乗らなかった。バレたら、また本家行きだと怖かったし。 
「あー・・・もしかして、M家(本家の事)のオミカリ様でねーか?」 
「あー・・・また、ずいぶん酷い事されましたなー」 
「大丈夫です。今、M家に連絡しますからー」 
カイさんがやって来た。 
「エイジさんは?」 
「いなくなった。ごめんな、怖かっただろう」 
「エイジさんの届出、出していかれますか?」と警察にカイさんは聞かれていた。 
「いや、明日にでも。とりあえず、今日は失礼します」 
本家へ着くと、当主に呼ばれた。 
「悪かったね。本当に……今、皆で話し合っているから」 
「君は七才だから、あと七日で死ぬかもしれない」 
「君が来る前に、三人の借り子が死んでいる。相手は本気だ」



564 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2011/04/08(金) 06:37:14.42 ID:Ak0xHTfXO [1/1回(携帯)]
>>544 
なんでお父さんは同意したの?借り子の風習も知らなかったようだし、相手をロリコンと言ったことからも本家への服従心?みたいなのもなさそう。 
我が子の命が危ないってのをおじいさんから聞いたんだし、絶対に行かせないと思うんだけど。あとおじいさんが「バカ息子」って言ったのはなんで?借り子を断ろうとしたから?でもおじいさんも反対なんだよね?



541 : ME ◆KCYjPGrG56 [sage] 投稿日:2011/04/08(金) 03:39:26.28 ID:XQ/W8jQK0 [7/16回(PC)]
借り子やオミカリ様も「借り代」と総称があるらしい。 
地方・地域によっても名称はころころかわる。 
「借り代」は4才~9才が選ばれる。 
もともとは、子どもが出来るようにと始まった風習。 
しかし、良い「借り代」の中にはその家を栄えさせる座敷童子や氏神?のような素質を持った子も居る。 
それがオミカリ様らしい。 
また、家を栄えさせる力があるから、借り子に何度失敗してもオミカリ様を迎えれば子どもが出来る。 
オミカリ様を出した家には迎えた家から優遇され、お金や土地といった財産も分けてもらえた。 
それをねたんだり、「自分の家の子もオミカリ様の素質がある」と嘘をつく人達も出て来た。 
だから、その家が滅びるように・自分の子がオミカリ様になるように・借り子になるように、と 
今いる借り子を殺す呪法がある。 
そう、言われても小一には全然解からない。 

一例を当主は教えてくれた。 
この一例は昔の話らしい。 
神社の御神木の枝を芯に選ぶ。 
呪い殺したい借り子が使っている布団から抜いたワタで芯をおおう。 
借り子から切った髪を束ねて、その芯の入ったワタに巻きつけグルグル状にする。 
これで、呪具完成。 
呪具を包む箱?みたいなのは釘といった金属を使わないで作る。 
箱を使える状態にするには箱を作るだけではなく、箱に効果を持たせるための生贄みたいなのが必要。