91 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 17:04:16 ID:Ee0ssp8F0 [1/2回(PC)]
ロサンゼルスに留学中。 
三週間前に到着してから、不思議な現象が立て続けに起こっている。 
ひとつめ。 

トルコ人の友人が出来た。彼は現在28歳で、20歳のときに日本に留学に来ていた。その年の日韓ワールドカップで日本代表はトルコと対戦。彼はその試合を渋谷のスポーツバーで観戦し、 
そこで話をした日本人と片っ端から連絡先の交換をしたらしい。彼が見せてくれた手帳を見てぞっとした。 
日本人の名前が並ぶ中におれの氏名、実家の住所と電話番号が。走り書きだが間違いなくおれの筆跡。 
当時おれは中学生。トルコ戦は友人宅で観戦した覚えがはっきりある。LAに到着して以来一度も漢字で住所を書いた覚えはない。全く以て不可解。

 
93 : 本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2010/11/07(日) 18:24:46 ID:Ee0ssp8F0 [2/2回(PC)]
ふたつめ。 

ロサンゼルスシティーホールの展望台から見る景色は素晴らしいという話を聞いた。 

35℃を超える暑さと照りつける日差しにうんざりしながら自転車、電車、バスを乗り継いでシティーホールに到着。(自転車をバス、電車に載せることができる) 
入り口でセキュリティーチェックを受け、エレベーターで24階まで上れと言われる。 
エレベーターに乗ると、ボタンが22階までしかない。それより上は階段を利用するのかなと思い、とりあえず上ってみる。 

22階に到着し、エレベーターを降りると窓一面に広がるロサンゼルスの美しい夜景。有り得ない。シティーホールに着いたのはほんの5分ほど前で、陽が照る真昼間だった。 
状況を全く飲み込めず、何故かしばらく笑いが止まらなかった。笑い終えてから、薄暗いフロアにただ一人自分の笑い声が響いていることに気づく。誰もいない。 
途端物凄い恐怖を感じてすぐさま一階までエレベーターで下りるが、ガラス張りの正面玄関は施錠されており、外はやはり完全に夜だった。 
車と人の往来も見えず、館内は無人、静寂。この時点で泣いていたと思う。 

ホールを夢中で走り、鍵がかかっていなかった裏口のドアから脱出。外は明るかったが、振り向くのが怖かった。後ろにはまだ夜が広がっているような気がした。 
自転車を取りに向かう途中、バスとバスから降りた人を見て、初めて現実に戻ってこられたような気がした。 
自転車のハンドルにはwarnと書いた紙がぶら下がっていた。