709 : 3[sage] 投稿日:2010/11/08(月) 23:47:56 ID:1SJaO8u80 [3/4回(PC)]

その夜寝てると、腕、胸、顔にぽつりぽつりと漏ってきた。 
軽いだるさを感じながら目を開けると、天井に人が張り付いているように見えた。 
というのは言い過ぎなんだが、人の形のような染みが確かに見えた。 
次の日の朝一番、大家さんにまた連絡した。また漏ってるよ!この部屋臭いよ!と訴えた。 
電話口で週末には業者の人が~とごねる大家さんを必死に鼓舞して戦場へ呼び戻した。 
大家さんはかなり不機嫌だった。俺も不機嫌です。勘弁してください。 
状況を再度説明し、やっぱり漏りがひどいからすぐでに業者に入ってほしいと嘆願した。 
尚、この時、人の形の染みには触れなかった。 
怪談を怖がる女の子みたいな事で軽いノリでキャーキャー騒いでると思われたくなかった。 
俺は本気で怒り心頭に達しているんだ!そこをなんとか理解して欲しい! 
だが現実は非常である。業者さんは結局週末までお預けです。俺は激怒した。いかれた大家だ、生かしておけぬ。 

結局次の日から友人宅に寄生してカーテンと窓の間とかベッドと床の隙間とかの心温まる一等地を間借りした。 
勿論嘘だが。ベッド貸してくれたよ。持つべき物は友人だ。 
で、友人宅が快適すぎて割とどうでもよくなりかけていたが、週末、業者の人が来た。 
詳しい説明は受けてなかったが、俺に隙は無かった。 
余裕を持って業者の人をエスコートしようとしたが、業者の人はどうやら上に興味があるらしい。 
俺としては俺の部屋を早めにすませてもらったら、友人に一宿一飯の礼をするために出かける予定があるんだが・・・。 

 
710 : 4[sage] 投稿日:2010/11/08(月) 23:49:30 ID:1SJaO8u80 [4/4回(PC)]
仕方ないので部屋でボーっとしながら業者さんが降りてくるのを待つ。 
上で業者の人が働く音が聞こえてくる。 
大家さん立ち会いの上で、何事か会話しながら作業しているようだ。 
「抜けそうだね」とか「ほとんどいってるね」とかいろいろ聞こえてくる。 
その後ごにょごにょと小さな声で話しているようだった。 
その中で、大家さんの「困ったもんですよ」という言葉が気にかかった。 
困ったのはこっちですよ、と。漏れたのは大家さんの実家じゃなくて俺の住むこのアパートですから!残念! 
しばらく後、大家さんと業者さんがようやっと俺の城へ来た。 
業者さん、入ると真っ先に天井の真ん中にある人っぽく見える染みを見上げ、 
「ああ、やっぱりねえー」とか言う。「何か変ですか?」と聞いたが、「いやいや・・・」とかお茶を濁された。 
「壁材取り替えますね^^」みたいな事を言われたが、『やっぱりねえー』の意味する所は結局最後まで教えてもらえなかった。 
2ヵ月後ぐらい、改装が入った。改装というか、2階部分が無くなった。思い切った事をしたもんだ。平屋になったが屋根がわりとしっかりした感じに落ち着いた為、見た感じいい具合に収まった。 

大学時代の、10年程前の話かです。 
山も落ちも無くて申し訳ないが、この後も別に何か出たとかは無かったな。 
とりあえず作り話ではないマジ話だ。よく考えたら別に怪奇現象でもなんでも無いから、マジも糞も無いけどな。 
さて、まあそんな事があったけど、俺は至って健康ですがな(´・ω・`