105 : 自治スレでローカルルール他を議論中[sage] 投稿日:2010/10/17(日) 10:01:41 ID:jwuUKF140 [1/1回(PC)]
俺の好きな新潟の怪談民話 

昔(江戸時代くらい)新潟の田舎に子供のいない若い夫婦が住んでいた。 
そしてそこに旅の六部(修行僧)が訪ねてきて一晩泊めてくれという。 
夫婦はその六部を泊めてやる事にしたのだが夜中に六部を泊めた部屋をこっそり 
覗いてみると、その六部は大金を持っていてそれの勘定をしていた。 
夫婦はそれを見て六部を殺して金を奪う事を決意、そしてそれを実行した。 

それからしばらく経ってからその夫婦に男の子が産まれた。 
そしてある月の奇麗な夜、嫁が赤ん坊を抱いて外でその子をあやしている最中に 
「今夜は月が綺麗だねぇ」と赤ん坊に話しかけるとその赤ん坊は男の声で 
「俺を殺した晩もこんな月だったな」と喋った。 

そしてそれからその年も暮れて大晦日の日となった。 
夫婦が大晦日から正月にかけて食べる鮭をどんな風にさばいたらいいのかと 
二人で話をしていると、そばで寝ていた赤ん坊が「俺を殺したときみたいに 
ザックリと首を切り落とせよ」と喋りだした。 
夫婦はそれを聞いて恐怖のあまりお上に自首したという。 


六部殺し伝説は全国で色んなバージョンがあるみたいだけど 
新潟は昔から大晦日の夜にご馳走を食べる習慣があるからこんなバージョンに 
なったのだと思う。