101 : 自治スレでローカルルール他を議論中[sage] 投稿日:2010/10/11(月) 11:52:31 ID:0hJERQGA0 [1/2回(PC)]
1914年(大正3年)7月12日に当時の日本橋区東中通り (中央区京橋の辺り) 
にある美術店松井画博堂の二階で恒例の怪談会が催された。 
主な出席者は泉鏡花、岡本綺堂、谷崎潤一郎、市川左團次、市川猿之助、 
松本幸四郎、黒田清輝などそうそうたるメンバー六十余名で夜の7時から 
坂本紅蓮洞を皮切りに各自の怪談話を語り始めた。 

そして夜も更けてきて参加者も少なくなってきた頃に見知らぬ男が現われ 
「幕末の志士、田中河内介について語りたい」と言い出した。 
参加者はすぐにOKを出しその男は会場で語り始めたのだがその内容は 
「これは(寺田屋騒動に参加した)田中河内介が最期にはどうなったのか 
という話なのだがこの話を語ると災いが起こるという事で今まで封印していた。 
しかし今となってはこの話を知る者は自分一人しかいなくなったし、文明開化 
の世の中なのだからもう大丈夫だろう」 
という事だった。

 
102 : 自治スレでローカルルール他を議論中[sage] 投稿日:2010/10/11(月) 11:53:54 ID:0hJERQGA0 [2/2回(PC)]
参加者は興味を持ってこの男の話に耳を傾けていたのだがこの男の話は肝心 
な所でいつの間にかループして元に戻ってしまいいっこうに先に進まない。 
そのうち残った参加者たちも急用ができたり色々な用事で一人、二人と 
序々に会場から居なくなってしまった。 
国文学者池田彌三郎の父もこの怪談会に参加していたのだが、彼も電話が 
掛かってきたという理由で店の一階に下りてそのついでに一服していると 
二階の会場から何か騒ぎが聞こえてきた。 
彼が二階に上がってみるとその男が倒れていたのだがその場にいた参加者に 
話を聞くと参加者がその男から一瞬目を離した隙にこうなってしまったのだ 
という。 
結局その夜のうちにその男は死んでしまい田中河内介の最期を語る事は無かった。 

この話は怪談会に参加した長田幹彦、鈴木鼓村、喜多村緑郎が書き残して 
戦後になってからも徳川夢声や池田彌三郎が紹介しているのだが、その男の 
年齢や風体、死亡日時など細部で異なる所がある。 
ちなみに京都から薩摩に移送される途中で薩摩藩に暗殺された田中河内介に 
関する呪いの話は検索すると色々と出てくる。



103 : 自治スレでローカルルール他を議論中[sage] 投稿日:2010/10/11(月) 18:57:17 ID:E6Xg/+lv0 [1/1回(PC)]
>>101-102 
牛の首のような話だな。面白かった。 
田中河内介に関する呪いググッてみるわ。